04.削り節工場に於けるHACCPの取り組み・・・(3つの危害分析とは?)

先月号では、HACCPというシステムが、簡単に言うとどういうものか、今までの食品の安全管理手法とどう違うのかを、ざっくりと説明してきました。

HACCPとは、英単語のそれぞれの頭文字を並べたものとお話しましたが、方法として危害要因を分析して(HA)重要管理点(CCP)を設定して安全な製品を作るという流れになります。

危害要因分析(HA)を考える中で、食品の製造にかかわる危害はなんだろう?と思われるかもしれません。一般的にいうと、食品での危害とは、「生物学的危害」「化学的危害」「物理的危害」の3つが挙げられます。ここからは、この3つの危害について簡単に説明していきます。

●生物学的危害とは…
細菌やウイルスや寄生虫などの微生物によって人に対して病原性をもっている物。一般的にバイキンといわれているもので、これらが付いている食べ物を食べてしまうと、食中毒などを起こしてしまう場合があります。

例えば、カキなどを食べておなかが痛くなった…お寿司を食べたらおなかが痛くなった…賞味期限がすぎた食べ物を食べたらおなかが痛くなった…などはこのバイキンの仕業なのかもしれません。

HACCPでは、このバイキンを対処する方法などの危害について分析し、対処するための基準を設定して、その基準をモニタリングして食品の安全を確保します。

例えば、出血性大腸菌O-157を殺菌するには、「75℃で1分以上」の加熱が必要なので、食品の中心の温度が75℃に達してから1分以上経過するには、どうしたら良いかを分析してその方法や基準を設定する、という感じです。

では削り節ではどうでしょうか?削り節の材料には、かつお節・さば節・宗田かつお節・むろあじの節・いわしの煮干し・めじ節などがあります。 これらの「節」は節製造メーカー様で加工されます。加工中の段階で「焙乾(ばいかん)」によって熱がかけられ、乾燥して水分が少なくなることによって、原料節の表面などの微生物は殺菌された状態で、削り節工場に入ってきます。

しかし、場合によっては節製造メーカで二次汚染があったり、さば節などの内臓が入ったまま節に加工されるものでは、微生物が生き残ってしまっていることがあります。 その為、HACCPでは危害要因分析(HA)を行って重要管理点(CCP)を設定する必要があります。

例えば、受け入れ検査(菌数)を行い結果が悪い物は受け入れない…とか、工場に殺菌工程があれば、高温の熱をかけて微生物を殺菌してから削り節工程に入る…などがあります