02.鰹の世界の需要について

前号から・・・

焼津市の特徴は、鰹や鮪を取り扱う水産業者が多く、すそ野が広い為、脂が有る物、無い物など、様々な質の鰹を船主側が水揚げする事が可能です。

理由として水揚げされた鰹をロイン加工(冷凍のお刺身用に短冊にする加工)・缶詰製造・鰹節製造を行うなど、大量加工が可能で、冷蔵庫も多く有り、また鰹を輸出する業者も居ますので、仮に船が鰹の水揚げして鰹が残る場面でも、輸出業者の方のもとで、バンコクに鰹を輸出する事もできます。

単純に言ってしまうと、地理的要因も含めてキャパが大きいです。その分鰹の価格は枕崎・山川よりは抑え気味になります。

枕崎・山川の鹿児島地区は、主に鰹節業者が鰹を買い付けます。相場と漁模様によりますが、台湾船籍の運搬船が1~2ヶ月に1~2隻ほど枕崎に入港して、水揚を行います。よって水揚げ量は焼津に比べると日本の巻網船ベースでは月間量又は年間量で少なくる場合もあります。

通常、鰹と鮪は群れとなって一緒に泳ぐ場面がありますので、漁をした時点で、鮪類が多かった場合、缶詰業者をはじめとする、鮪の取り扱い業者が鹿児島地区にはほとんどいないので、船主はは焼津を選びがちになります。
よって、焼津よりは価格は少し高めになる場面が多いです。

船主側からすれば、焼津は価格は少し低めになるが、量を安定的にはける事ができ、鹿児島地区は、量はあまり出せないが価格は少し高めに売る事ができるという構造が成り立ちます。ですので、船主は漁で船が満船になる場面から焼津地区に船を入れるか、鹿児島地区に船を入れるか、どちらがより儲かるかを考え、帰港地を決めます。

焼津の鰹の相場は輸出業者が下支えをしている場面もありまして年に数回ですが、枕崎・山川の相場と焼津が逆転する事もございます。

理由としましては、例えば豊漁で大量に日本に巻網船が入港した際に、枕崎・山川で鰹節業者が鰹を大量に購入したが鰹をこれ以上購入できなくなった場合には、価格の下支えが出来ませんが、同時期に焼津に鰹を持ってきますと、輸出業者が底値(輸出価格)を決めて、購入する場合があります。以前説明しましたように、バンコクに運ばれるのです。

では枕崎・山川でも輸出業者の方が活躍されれば・・・?

と思うかもしれませんが、枕崎・山川から魚を輸出するには、九州の真下から、輸出する為に福岡まで運ぶという地理的要因からコストがかかり、儲からないのです。これはその地区の特徴という事で、どちらが良いか悪いかという判断ではありません。

次月に続く・・・