05.サルモレラ菌

サルモネラ菌

人や多くの動物の腸管内にいる細菌のひとつです。腸内細菌科に属するグラム陰性の桿菌(かんきん)で、周毛性の鞭毛(べんもう)をもっていて活発に運動します。

もともと自然界に広く分布し、牛・豚・鶏などの家畜、犬や猫などのペットも保有しています。一般に1g中に10,000個以上の菌が増殖した食品を食べると感染し、急性胃腸炎をおこします。しかし、幼児や高齢者はわずかな菌量でも感染します 。

牛・豚・鶏などの食肉、卵などが主な原因食品ですが、近年では鶏卵のサルモネラ汚染率が増加していて、ほとんどは、卵の殻についた菌によるものだそうですが、卵内にも菌が認められることがあるので注意が必要です。

これまでに、卵焼きやオムレツ、手作りケーキやマヨネーズなどからも、サルモネラ食中毒がおこっています。北海道で 2月に発生した集団食中毒は、給食のブロッコリーサラダに付着したサルモネラ菌が原因でした。

同じ日にはサラダをあえている近くで、生の鶏肉の調理もしていて、この鶏肉からの2次感染の可能性もあるそうです。また、食べ物以外でもペットからの感染も要注意です。

症状は、菌のついたものを食べた後、発祥するまでの時間は半日から2日後までで、吐き気やおへそ周辺の腹痛がおこります。その後、水のような便や軟らかい便が出て、38℃前後まで発熱し、下痢をくりかえします。

このような症状は1~4日ほど続きますが、一般的に1週間程度で回復します。ほとんどの場合は点滴や抗生物質などで治ります。カゼと症状がよく似ていますので注意してください。

予防法食肉や卵は、十分に加熱する。まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。調理後は早めに食べる。長期間の保存はできるかぎり避ける。ペットに触れたあとは、よく手を洗う。

腐敗状態の菌数
食品中で予期せぬ微生物が増殖し、その菌数が10の7乗ないし8乗まで増殖すると、元の食品とは性状が変わったり、異なる匂いが発せられる様になる。その多くは人間にとっての異臭や腐敗臭であり、通常はこの状態で腐敗したと表現する。

そして更に腐敗が進めば、菌数は9乗ないし10乗位まで増加する。納豆の菌数もこの程度まで増えているわけで、腐敗とみなせばかなり腐敗が進んだ状態に相当する。

では更に腐敗が進んだとしたら、菌数はどこまで増えるのか。微生物とは関係ない純粋な数学の概念で微生物数の上限は規定できる。その上限とは10の12乗である。

なぜなら微生物の中の細菌を例にすれば、球菌の場合でも1μm程の大きさである。これを1cmの長さに敷き詰めると10の4乗個並ぶ。立方体にして1cm3の体積に詰め込めば、その3乗で10の12乗個になる。菌の比重をおよそ1と考えれば、これは1g中に物理的に存在できる上限になる。

参考資料:食品衛生検査指針・食品衛生工学の広場