06.魚介系のエキスについて

今回も引き続き、缶詰や各種の節類を製 造する際の煮汁など副産物を原料としている魚介エキスについてお話したいと思います。

貝類、イカ類などのエキス
貝類は日本人の食料として古来重要なものであり、また、貝類には美味なものが多いため広く利用されてきました。貝類には多くの種類がありますが、食用として重要なものは、アワビ、サザエ、ハマグリ、アサリ、シジミ、ホッキガイ、ホタテガイ、カキなどがあります。

イカ・タコ類は軟体動物の頭足類に属していて、日本人には古くから好まれています。イカ類には、コウイカ科、ヤリイカ科、スルメイカ科、ホタルイカ科などがあって、これらのうち日本では、スルメイカ科のスルメイカの漁獲量が最も多く重要なものとされています。最近では世界各国から種々のイカが輸入され加工原料となっています。

タコ類にはマダコ、ミズダコ、イイダコなどがあって広く食用とされています。ウニ・ナマコ類はともに棘皮動物に属していて、ウニ類はその生殖巣が塩辛とされ珍味として扱われています。

貝類、イカ類エキスの成分
貝類のエキス量は7~10%で、エビ・カニ類の10~12%には及びませんが魚類の1~5%よりはかなり多いといえます。イカ・タコ類の軟体動物にはプロリン、グリシン、アラニンなどの甘味の強いアミノ酸が多く、ホタテガイにはグリシン、アラニンが著しく多く含まれています。

スルメイカには特に多く含まれています。コハク酸は貝類の重要な呈味成分として知られていて、グルタミン酸、イノシン酸などと共にうま味成分の一つとして数えられています。

各種貝類中のコハク酸量は0.03%~0.4%含まれていてます。コハク酸量は季節によって異なり、例えばカキでは4、5月頃に最高に達するといわれています。またコハク酸は貝類のみに限らず、アオリイカなどにも含まれています。コハク酸はアサリやハマグリの重要な呈味成分のひとつとされています。

貝類、イカ類エキスの用途
貝類のエキスは、たれ類、めんつゆなどに利用されていて、貝類の佃煮などには必要不可欠なものされています。また、貝類のエキスは他種のエキスとブレンドして利用されることもあります。イカエキスは菓子類などの隠し味として利用されています。
次回は貝類エキスの主な用途についてお話したいと思います。

参考資料 だし・エキスの知識より