06.エキスについて

野菜エキスの原料
野菜エキスとして利用される野菜には、アリル化合物独特のにおいを持つタマネギ、ニンニクに代表されるネギ類、また強い香気を持つトマト、ニンジン、パセリ、セロリなどがあります。

逆にあまり香りのない野菜類としては、キャベツ、レタス、ハクサイ、ダイコン、ホウレンソウ、ジャガイモなどがあります。従来、野菜エキスとしてよく使われる野菜の種類は比較的限られていて、タマネギ、ニンニクなどのエキスとトマトの粉末くらいでした。
しかし最近では、カボチャ、ジャガイモ、サツマイモ、グリンピース、ホウレンソウ、枝豆、キャベツなど野菜エキスの種類も豊富になって需要が増えてきました。

野菜エキスの成分
野菜中の遊離アミノ酸含量としてはグルタミン酸、アスパラギン酸、セリンなどが多いです。ウリ類、ネギ類にはシトルリンの含量が多いです。

その他の呈味成分として、タマネギの甘味はプロピルメルカプタンが主で、砂糖の約50倍の甘味を持っています。原物質はジスルフィドで、加熱によってこの成分を生じます。タマネギを加熱すると甘くなるのはそのためなのです。

野菜エキスの用途
野菜エキスの用途として、その特徴をそのまま生かすものと、隠し味的に風味を生かすものがあります。

肉類に共通の独特なにおいを消すためにオニオンエキスが使われることが多いのですが、その際にガーリックエキスやジンジャーエキスと併用されることが多いです。

スープを作る場合、野菜エキスを何%か加えることによって非常に風味の良いうま味のあるスープが出来上がります。また、野菜エキスを少量加えると、動物エキスだけでは出せないまろやかな風味を作り出すことができて、嗜好的に優れた品質のスープを製造することができます。

昔から魚の生臭さをマスキングするのに野菜エキスが有効であることはよく知られていて、野菜エキスは食品の風味改良材として利用されています。

野菜エキスは単独で用いられることは少なくて、畜肉エキスや魚介エキスと組合わせて、特有の風味を形成する目的で用いられることが多いです。市販されている野菜エキスの形状は濃縮エキス、ジュース、ピューレ、ペースト、オイルなどがあります。

参考資料 だし・エキスの知識より