01.お勧めの1冊

≪パパとムスメの7日間 五十嵐貴久≫   幻冬舎文庫

先月に続き人格の入替わりものを。今回は現代において中年の父親と女子高生の娘が入替わる設定です。

頭の中身は中年男性のままセーラー服で高校に通う父親は試験に歯が立たず、娘の苦労を理解します。

一方、頭の中身は女子高生のままスーツを着て会社に行く娘は大人社会の矛盾にぶつかります。

父親の会社は高級品を主力とした化粧品メーカーですが、不況の今般ティーン向け低価格商品の開発中でした。しかし、ブランドイメージが下がる等できない理由ばかり強調される会議に辟易とします。

決定的なのはその商品自体がターゲットである女子高生の目から見て価格は高すぎ、ネーミングはダサ過ぎで買う気が全く起きないのです。父親に「会議中は絶対に余分な事を言うな。」と釘を刺されていた娘も我慢できず「おかしい。」と声を上げます。しかしそこから会社が変わり出すのです。

視点が変わるとどう映るのか、という点でとても面白い作品でした。