08.山彦日記  4月1日   新年度

多くの会社や官公庁,学校では4月から新年度が始まる。あたらしい顔ぶれで新たな年度がスタートし新鮮な気持ちをいだくのは山彦だけではないと思う。田舎では会社勤めも少ないから年度を意識することがあまりないのであるが、村の「役(ヤク)」になっている人は例外なのだ。

都市部にすむ皆さんは「地域コミュニティ」という言葉をきいたことがあるだろうか。行政と住民が相互に連携して「公共」を担う組織で、地域によって言い方はさまざまである。

早い話が自治会や町内会のことである。これらの会の年度初めが4月なのだ。

村には「役」がたくさんある。びっくりするほどたくさんある。上は自治会長から始まって、町内会長,組長,横に行けば部農会,用水,保健,女性部,交通安全,祭典委員なんてものもある(説明は省く。適当に想像してほしい)

村の全戸数の半分はなにかしらの「役」を持っているかもしれない。こんな状況もひとえに人口が少ない事及び住民の高齢化で「役」の数に対して「役」の担い手が減ってきているのが原因なのだけれども、地域のきずなを大切にする田舎では役を減らそうという動きは今のところない。

役が多いと選ぶ方も選ばれる方もたいへんだ。重要な役は11月頃から水面下で動かないと間に合わない。根回し、説得 泣き落し。権謀術策をつくして「役」を決める。年度末は引継ぎなどで村の食堂は大忙し、年度初めも顔合わせで大忙し。

村人も大忙し。こうして田舎の新年度 夜は更けていく。