08.山彦日記  7月盛夏 山滴る(やましたたる)

7月いよいよ梅雨が明けて、夏本番。山の緑木も雨水をたっぷり含んでますます元気な様子、正しく「山滴る」季節である。加えて夏の強い日差しを浴びて田舎の草木にとっては最高の毎日だ。

田んぼの稲も背丈がグングン伸び、分けつ(ぶんけつ:芽が伸びて枝分かれする事)を繰り返し株が太くなってきた。田植えしたばかりの弱々しげな水田もようやく青年期を迎えた印象である。

畑もしかり、きゅうり,なす,トマトなど成長が驚くほど速い。

きゅうりは収穫の適期を一日取り損なうと人に差し上げるには、ちょっとねえ…。二日間置き去りになると太りすぎて別の種類の野菜みたいになる。

オクラも乙女の小指のような可憐な姿が牛の角なみにがんこな物体と化する。肥大化したきゅうりは調理法を工夫すればそれなりにおいしく食べられるが、筋ばったオクラはいだだけません。

それでも山彦は牛の角のようになったオクラも無駄にしたくない。あえてそのまま枝につけたままにしておいて完熟させ、食べずに次年度の種にするのだ。このやり方は次年度の種代が節約できそうに思えるが、効率が悪く山彦の孟母はさっさと捨ててしまう。親子といえども見解の相違である。

都会の皆さんは「緑のカーテン」って覚えているであろうか。環境省や何やかやが、省エネやCO2削減をねらって宣伝してきたあれである。

最近は以前ほどメディアにのらないが、今年は皆さんいかかでしょうか。この時期に水と少しばかりの肥料そしてたっぷりの愛情を注いでいただきたい。滴るばかりの緑が涼やかな気を運んでくれるのは間違いない。