03.公海について

先月号までは、排他的経済水域(200海里規制)による水産資源の減少が、各国との軋轢を発生させている事についてお話をさせて頂きました。
今月は、各国の200海里規制に属さない公海についてお話をさせて頂きます。

【公海とは】
公海は、どこの国の領海、排他的経済水域等にも含まれていない海域の事で、全ての船舶に対して、航行の自由などが認められています。 この海域では、各国とも自分の国の船舶に対してのみ自国の法令を適用する事が出来ます。

国際法上では、公海はすべての国が自由に航行できるものとされています。 その他には公海上空の飛行の自由・漁獲の自由・海底のパイプライン建設の自由・海洋構築物(人工島)建設の自由・海洋科学調査の自由などが、国連海洋法条約第86条第1項に明文化されています。

但し、公海は自由だからと言って、同じように公海を利用する他国に迷惑を掛けない様、合理的な考慮が必要とされます。こうした考慮を欠いて公海を使用した場合は、国際法違反となり国家責任を追及される場合があります。 公海は、自由であるがゆえに様々な問題が発生しています。

 

【公海での漁業】
公海では漁獲の自由が認められています。 しかし、自由に漁獲できるからと言って、取りすぎてしまう事が無い様にする事も重要です。

特に漁業技術が進歩した現在では、魚種によっては乱獲され、生存数が減少しているものもあります。 国連が定めた国連公海漁業実施協定によると回遊性の魚種などの保存に関する義務を推し進めており、公海の漁業に関する条約が多数締結されています。
こうした様々な条約には、漁獲方法に関するものや漁期・漁獲可能量などを定め、公海での漁業資源を守る動きが出ています。

公海での漁獲の自由が国際法上では認められていますが、各国のこうした協力が無ければ、公海での漁業自体が衰退していく可能性があるのです。
領海及び接続水域等図

※海上保安庁のHPより