06.食品調味について

辛味、渋味、えぐ味など

③サンショウの辛味成分
サンショウの辛味成分はα-サンショオールとβ-サンショオールです。α-サンショオールはβ-サンショオールよりも辛味が強烈で、どちらもやや麻酔性があります。これらの辛味成分は比較的変化しやすく、例えばサンショウの実を粉末にしておくと容易に辛味を失います。長期保存するときは原形のままで貯蔵し、使用に際しては粉末にするのが望ましいです。

④ジンジャーの辛味成分
辛味成分はジンゲロン、ショウガオールです。ともに苛烈な辛味を持っています。

⑤ガーリックの辛味成分
ネギの仲間はいずれも特有の辛味と臭気を持っていますが、その辛味成分はチオエーテル系の化合物で、相当強い殺菌性と強壮作用持っています。主な成分はdiallyl disulfide、propyl allyl disulfide、dipropyl disulfideなどで、これらの成分は植物組織中ではallineの形で存在しています。細胞が死滅あるいは破壊されると、共存する酵素(アリナーゼ)が作用して、刺激性の強いにおいを持つ油状物、アリシンを生ずる。このアリシンが還元されるとdiallyl disulfideを生じます。

⑥オニオンの辛味成分
成分的にはガーリックと似ていますが、その量と組成が多少異なるので、辛味と臭気が異なっています。その主成分はdi-n-propyl disulfide(Ⅰ)とmethyl-n-propyl disulfide(Ⅱ)となります。これらのdisulfide類はオニオンを煮たときに還元されて、甘味の強いメルカプタンを生じます。例えば、プロピルメルカプタン(Ⅲ)はショ糖の50倍の甘味を示します。オニオンを煮たときに甘く感じるのは、これらのメルカプタン類ができるためです。

⑦カラシの成分
カラシにはクロガラシと和ガラシ、シロガラシの3種類がありますが、前二者と後者とではその辛味成分がやや異なっています。カラシは温湯で練ってからしばらく放置したあと使用します。カラシをはじめ、ダイコン、ワサビなどいずれもすりつぶすと辛くなります。これらの成分はシニグリンという配糖体で、そのままでは辛味はありませんが、これにそれぞれに含まれるミロシナーゼという酵素が作用すると、アリルイソチオシアネートが生成して、特有の辛味を与えます。

参考資料;食品調味の知識より