02. かつお節 ピンチ

6月21日に“かつお節がピンチ”というニュースが流れました。このニュースを見たお客様から「かつお節が無くなっちゃうの?」というお問い合わせを何件か受けました。決してすぐに無くなってしまう訳ではありません。以前もこの鰹節新聞でお話させて頂きましたが、かつお節に使用される生のかつおを漁獲している日本のかつお・まぐろ漁船が、コスト的に厳しい状態にあるという事です。

日本のかつお・まぐろ船は、太平洋の赤道付近に広がるミクロネシア連邦や、パプアニューギニア等の8ヶ国の排他的経済水域を漁場として操業しています。ここで操業する為には、この水域で巻き網漁をする日数に対して“入漁料”と言われる料金を支払う必要があります。

2012年には1日当たり5000ドルでしたが、2014年には6000ドル、今年は8000ドル(約100万円)と上がり続けています。為替が円安になっている事も、入漁料の負担増に繋がってきています。さらに値上されて10000ドルまで行くのでは無いかと言われていましたが、来年のかつお・まぐろ巻き網船の入漁料は今年と同じ金額の8000ドルで決まりました。

入漁料の上昇、燃料価格の上昇で、かつお・まぐろ巻き網船を取り巻く環境は厳しくなり続けています。このままではかつお・まぐろ巻き網船が操業できなくなり、冒頭にあげた“かつお節がピンチ”という状況になってきます。

魚を獲るコストが上がっても、魚の販売価格にはなかなか転嫁出来ない現状があります。採算が合わない漁船は、辞めてしまう様です。昨年も数隻が他国に売却されたそうです。

巻き網漁船を大きくして漁獲量を多くし、採算が合う様に努力をしている漁船もあるようですが、年々増加していくコストに悩まされています。

日本の文化であるかつお節を守る為にも、第一次産業である漁業が魅力のある産業であるように、かつお節加工業、2次加工業、小売業等かつお節に関係する業界と消費者で盛り上げて行く必要があります。

今回の “かつお節がピンチ”というニュースを皆さんに知って頂き、かつおを取り巻く環境を理解して頂くことが、かつお節産業を守っていく一歩かもしれません。