01.おすすめの一冊

徳川家康と16人の子どもたち

熊谷 充晃   祥伝社黄金文庫

 

天下人徳川家康の子どもは世継ぎの3男秀忠以外にも多士済々でした。本書は1人1人にはそんなにページ数を割かない解説書のような形をとっていますが、1人でその人物を主人公にした小説が出ている人物が私の知っている限りでも秀忠以外に2人います。1人は次男秀康で、父家康に疎まれ豊臣家に養子という名の人質に出され関ケ原の合戦時に存命でありながら弟に世継ぎを譲らざるをえなかった人物です。もう1人は戦国を知っている兄たちと、父が天下人になってからの子供、いわゆる御三家の始祖になる弟たちの間に生まれた6男忠輝で、伊達正宗を舅として傍若無人の態度を責められ徳川一門でありながら改易された人物です。この2人ほど知名度はありませんが、長男信康ももっと知りたいと思わせる人物です。彼が元服した頃は家康もやっと今川家の支配を脱し織田信長と同盟(といってもほとんど服従)していた時代で、妻である信長の娘の讒言により無念の切腹をした人物です。