02.節の近況

節類の近況をお伝えいたします。

平成28年3月末現在、節を取り扱う業界にとっては、非常に厳しい状況に状態にあります。ほぼ全種類の節用の魚が少なく、価格が高騰しています。
 
カツオは昨年の秋頃から徐々に値段を上げ続け、3月下旬の時点で更に急激に価格が上がり、近年の最高値を付けています。     
今までの相場は、短期間の間に、漁模様で上がったり下がったりを繰り返して来ましたが、今回は安定的に価格が上昇していますので、カツオの価格が底上げされてきている印象があります。この様になってくるとなかなか価格は落ちにくくなります。どこまでカツオの値段が上がるのか上限が見えない状況に、関係者は心配しています。今まではカツオのサイズの違いで価格差がありましたが、今回の急騰で全てのサイズの価格差が無くなってきました。
 
値上がりしている原因は、カツオ節用のカツオの漁獲量が増えていないからです。巻き網船の漁獲量自体も少なくなっているのですが、漁獲される魚の種類がキハダマグロと、付加価値の高い生食用のカツオの割合が増えているからです。カツオ節の三大産地である九州の枕崎、山川、静岡の焼津では、カツオ節用のカツオの水揚げ量が昨年と比較し、大幅に減少しています。このような事から各地では、カツオ節の製造量の減産も余儀無くされている様です。この状態は暫く続くと予想されます。今までのカツオ節の平均的な価格水準から比べると、150%程度の価格アップになっています。

 サバ節も状況は悪化しております。本来ですと3月を過ぎると「春サバ」と言われる脂の少ない上物の「ゴマサバ」が獲れ始めるのですが、今年は今の段階でサバ節には向かない「平サバ」という種類のサバばかり漁獲されています。平サバが獲れると、ゴマサバは水揚げが激減します。平サバが増えるとゴマサバが生息海域を変える事と、脂の少ないゴマサバより、鮮魚として使う平サバの方が高く売れるので、漁師もゴマサバより平サバを狙いに行きます。その状態が続くとサバ節用のゴマサバが無くなってきます。実際に3月は、ゴマサバの水揚げがほとんど無く、サバ節が枯渇してきています。価格は非常に高くなっていますが、何よりサバ節を切らさない様に確保することが一番の使命になります。