03.続・巻き網船を巡る環境

こんにちは。小林食品の前島です。
さて、前回お話しした通り、今回は地元焼津港の話をさせて頂こうと思います。
 小林食品のある静岡県焼津市では、日々港に多くの魚が水揚げされています。その水揚げ量は年間おおよそ16万トン強。千葉県銚子の漁港に次いで全国2位の水揚げ量となっています。焼津市の中でも焼津地区と小川地区の2つに分かれ、焼津地区では近海一本釣りや遠洋のカツオ、小川地区では日本近海で漁獲されたサバが主に水揚げされています。
水揚げされる魚の種類によって、焼津市内、市外より様々な業者が集まり、セリが行われます。水揚げされる魚の中でも、遠洋のまき網漁で漁獲されたカツオは主に鰹節の原料となる為、遠洋まき網船が入港する日は鰹節業者の仕入れ担当者が朝から港へ集まります。
魚は漁船とサイズによって分類され、カツオのセリが始まる前の段階で、それぞれのごく一部が見本としてコンテナへ入れられ、セリ場へ並べられます。遠洋で漁獲されたカツオは勿論冷凍されて運ばれてくるため、並んでいるカツオも凍った状態になっています。
仕入れ担当者はこのカツオから、魚の型や脂の乗り具合を確認して原料の良し悪しを判断するのです。よく、刺身などで食べる際、脂がのって美味しいと表現したりしますが、鰹節の原料とする場合、あまり脂が多いと、節になって削った時に粉っぽくなりがちになります。そのため、鰹節の原料のカツオは脂肪分の少ないものが好まれます。仕入れ担当者はコンテナに並べられた冷凍のカツオの表面の皮を小刀で薄く剥ぎ、断面を見たり触ったりして脂の乗り具合を確認するのです。
そうして見本のカツオの確認が終わる頃、いよいよセリが始まります。セリの仕切り人の「る~るるる~」という独特の掛け声から始まり、船とサイズによって振り分けられたカツオがそれぞれ競り落とされていきます。

あああ
港で行われるセリの様子

ちなみに、カツオの価格は同じ船、同じサイズの魚でも価格に差が出ます。例えば、同じ分類で50トンのカツオがあったとした場合、最初の10トンを購入した価格の方が高くなります。これは、この10トンが船の水槽の中、上側の10トンになるためです。水槽の中でも上の方にある、つまり漁の後半で漁獲されているので鮮度が良く、水槽の上側にあるのでカツオの重さで身が痛みにくく、状態が良いからです。

参考:静岡県交通基盤部 焼津漁港資料