08.山彦日記

世の中ペットブームである。スーパーへ行けば人間が食べる普通の缶詰に引けを取らないくらいの種類のペットフードが並び、この田舎の雑貨屋でさえも各種インスタントラーメンと同じ棚にど~んと陳列され売られているのだ。ブームというより家族の一員として定着している感がある。エサも人間の食材同様に吟味されテレビのコマーシャルを見るといたれりつくせりの内容である。
人間並みいや一部の家族以上に可愛がられているペットだが、山彦はやや納得できていない。田舎でも飼い方は世間一般と同様で犬はひもに繋がれ、猫も家庭によっては自由に家から出してもらえないらしい。せっかく田舎に住んでいるのに気の毒でならない。
 山彦が子供の頃は家には動物がたくさんいた。犬、猫、鯉、金魚などで他には文鳥やチャボがいた時代もありました。(にわとりがいた事もありましたが、これは家人が卵を食べてしまうからペットじゃないね。知人はヤギを飼っているがこれはどっちであろうか。)
みんな勝手気ままに過ごしていた。さすがに文鳥はゲージに入れていたが他はほっぽらかし状態であった。えさも「ご飯に家族の食べ残しもしくは味噌汁をかけただけ」では今の常識からすると「動物虐待」を疑われてしまう。それでも動物たちはエサをせがみ、あげればガツガツと小気味よく食べたものだった。子供心にもうれしく、可愛さもひとしおである。とにかく動物と人間の距離が近かった印象がある。
 時代の流れでそんな飼い方もできず、ふだんは鎖につないで朝か夜に散歩へ連れていく生活をさせていた。そんな暮らしを続けていると、犬の人相がいや「犬相」が変わるのを信じていただけるだろうか。意思を持つかのように端然とまっすぐこちらの目を見ていたのがとろんとしてしまったのだ。人も動物も自然に近いのが、自由が一番である。できれば食事は美味しい方がいいいね!