06.続・鰹節のお話

こんにちは。
前回は鰹節を作るのに、最適な原料魚についてお話しました。美味しい鰹節を作るためには、緩慢冷凍した鰹の方が望ましいです。
巻き網の鰹は時間かけて解凍してから加工すると褐変することもなく美味しい鰹節が作れるため、現在、ほとんどの鰹節製造業者は巻き網で獲れた鰹で鰹節を作っています。
そもそも巻き網漁法とは、どんなでしょうか?
 巻き網は船を使って、大きいな網を牽引して、鰹の群れを群れごとに捕獲する方法です。まず、鰹の群れを発見し、そして、母船からタグボートが降ろされます。タグボートは母船につながれた水深200メートルまで降りる網のカーテンの先端を持って、鰹の群れの周りを取り囲むように走ります。その先端が母船に引き渡されると、母船はその網のカーテンの下端に通されているロープを引っ張り網の中の群れが逃げられないようにします。そしてその網を母船に向かってたぐり寄せ捕獲します。
 現在は、GPS航法装置やスキャニングソナー、アクアビジョン、海鳥探知機などのハイテク等の機器を使って、鰹の群れを探知していますが、昔は、カツオ鳥(ブラウンブービィ)を使って捜したようです。
 もう一つの漁法は一本釣りと言う方法です。舳先や船側に漁師さんを立ち並べ、釣竿を使って次々と鰹を釣り上げるという方法です。魚群を見つけ、船を近づけます。近くまで行ったら、エサとなるイワシ等を撒くと同時に、海面に向かってシャワーのように放水します。するといわしの群れがいると勘違いした鰹たちがいっせいに船の周りの海面に群がります。そこを1本ずつ釣り上げます。
 一本釣りと巻き網で捕獲した鰹はブライン凍結という方法で船の中で凍結させます。ブライン凍結は、飽和食塩水を凝固点ぎりぎり(-25℃程度)まで冷やして、その中に捕獲した魚を漬け込んで凍結する方法です。
 美味しい鰹節を作るのに、もう一つ重要なポイントがあります。それは脂肪分です。生で食べるには脂の乗ったトロカツオが美味しいのですが、脂身はかつお節を作るときに酸化してしまい、削ると粉になってしまったりダシをとった時にダシ汁が濁ったりしてしまいます。かつお節の品質は、この原魚の品質によって決まってきますので、セリでの見極めが非常に大切になってきます。次回のその理由について、説明します。