06.鰹節のお話

こんにちは。
前回では、キッチンペーパー、テッシュペーパー、ティーパック(100円ショップ)、化学実験用濾紙及び業界の中でよく使われた不織布で濾過した出汁の透明度を比較してみました。実は、これだけでは、清澄(せいちょう)した出汁を得るには少し足りないです。現在、業界内では、濾紙(布)と濾過助剤の組み合わせで濾過しています。濾過助剤を使う目的は、清澄した出汁を得るだけではなく、濾紙(布)の目詰まりの防止や濾過抵抗を低減して、濾紙(布)の濾過時間も延長でき、効率良く濾過できます。(直接濾紙(布)使うと、破れてしまうため。)
一般的に使われる濾過助剤は、珪藻土です。珪藻土は藻類の一種である珪藻の殻の化石からなる堆積物(堆積岩)です。主要成分は二酸化ケイ素(SiO2)です。乾燥や加工して細かい粉末にします。濾過助剤に使える珪藻土は、高温で焼成した物を使っています(少量の炭酸アルカリ塩を加えることもあります)。高温で焼くことにより、不純物を除去することが出来ます。食品向けの珪藻土は、約1000℃以上で焼いたもので有機不純物を取り除くためです。

使い方としては、先ず濾紙(布)の上に珪藻土の積み重なった層を均一的に作ります(プリコート)。次に母液に珪藻土を少量ずつ加えながら通します。母液が濾紙(布)を通過する際に珪藻土層の上に、珪藻土と不純物からなる多孔質の“ケーキ”を残します。ケーキは無数の微孔を持ち透過性に優れ、また次々に新しく堆積されて行きますから目詰まりがありません。従って長サイクルに亘り清澄濾過ができ、更に洗浄も簡単で歩留りも良くなります。

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珪藻土は粒のサイズ(粒度)や透過率(スビート)等からも選べます。粒度細かいほど清澄度高く濾過できますが、透過率が低くなる傾向があります。例えば、出汁の場合は、とろとろした昆布だしや脂多い煮干しだしは細かい珪藻土であれば透明度の高い出汁が得られますが、濾過スビートが落ちてしまう可能性があります。同じ清澄度を追求し、鰹だしも同じような細かい珪藻土を使うと、味が落ちてしまう可能性があります。そのため、味をチェックする必要があります。