01.おすすめの一冊

永遠のディーバ
垣根 涼介   新潮文庫
 
リストラ代行会社に勤める村上を舞台回しとして、毎回4人ほどリストラされる側が登場する「君たちに明日はない」シリーズ第4弾です。企業小説が好きな私もこのシリーズは人間臭さが特に好きです。
 表題作で標的になるのは、楽器メーカーで関連会社に発動機メーカーをもつ「ハヤマ」(ほとんど実名)の飯塚。彼は同社主催の音楽コンテストで準優勝しますが優勝者との才能の違いを痛感し、プロを諦め就職します。少しでも音楽に触れていたいと選んだ先がこのハヤマ。しかしそのことで村上に「けりをつけられない男」だと見抜かれます。村上もプロオートレーサーを目指しながら断念後はバイクに触れてもいないのでした。飯塚は面接後、当時の優勝者をネット検索します。TVから消えて約10年、地方の商業施設での仕事ばかりでした。しかし売れていた時より本当の自分でいられたのです。それはなぜか。そしてそれを知った飯塚はどう動くのでしょうか。