06.鰹節のお話

こんにちは。
今回はだしの抽出方法についてお話します。
だしの抽出は、熱水抽出、低温抽出、アルコール抽出(いわゆる、溶媒抽出)などが一般的の方法となっております。
熱水抽出は、最も一般的な抽出方法です。沸騰水に原料を投入して、一定の時間(抽出時間のこと)になったら、火を止め、だし殻(がら)を取り除いたら完成です。更に清澄なだし汁を得るために、濾過(ろか)剤を使って、調整します。この方法は、抽出温度が高いため、香り成分が飛びやすいです。また、抽出時間が長いほど、だし汁に残る香り成分は少なくなります。良いところは、温度が高いため、素早く味の抽出できることです。比較的に効率よく、安価な抽出方法です。薄く削った花かつおは短時間の抽出でも、旨みが出るため、香りと旨みを重視したお吸い物用のだしには適切な抽出方法だと思います。
 次は、低温抽出です。低温とは、60℃以下と言われています。つまり、60℃のお湯でだしを抽出することです。低温抽出の方法は、熱水抽出と同じく、抽出水が60℃になったら、原料を投入して、60℃をキープしたままで、一定の時間になったら、火を止め、原料を取り除いて完成となります。低温抽出では、抽出温度を下げるので、抽出時間を伸ばさないとだしの旨みとコク味が完全に抽出されません。この方法は、熱水抽出と比較して、より強い香りを有するだし汁が得られます。そばつゆは強い風味を要求されるだし汁を使っています。そのため、厚削りやクラッシュの原料で、低温でじっくり抽出するには最適です。
 そして、アルコール(溶媒)抽出は、エタノールを使って(アルコールの一種、食用)、だしを抽出します。熱をかけなくても抽出が可能です。また、水に溶けにくいエキス成分も溶出できるというメリットがあります。しかし逆にいいますと、望まない成分も一緒に出て来ることがあります。官能の場面では、だし汁が濁ってしまったり、えぐ味を生じることがあります。えぐ味というのは、微妙に渋いような味です。また、アルコール臭が残ってしまうという意見も多いです。栄養補助食品に使うだしなら、溶媒抽出が適切だと思います。
 上記の3つ方法はそれぞれメリットとデメリットがあります。そのため、だし汁の用途や原料の形状、サイズに合わせて、使い分けをしても良いでしょう。