3.製品価格の構成要素

 こんにちは。小林食品の前島です。
社内異動の都合でしばらく紙面を離れていましたが、今月号から戻って参りました。またよろしくお願いします。
 少し前からかつお魚価の高騰が報道されています。かつお節についても原料高は非常によろしくない状態で、ここ数年右肩上がりで原料価格が上昇しているため、どうしても削り節の価格を見直ししなければならない場面も出てきています。
 削り節の価格決定要素。もちろん原料原価は大きな要因ですが、それだけで価格が決まるわけではありません。小林食品の削り節の価格がどのように決まっていくか。どうすれば製品を安く買えるのか。そんな裏のお話を、話せる範囲でご紹介します。

①原料節の価格
 まずは何がなくとも原料価格。基本的に削り節は主要な設備が整っていれば、加工度合いは低い食品なので、原料原価率が非常に高い産業です。かつお節の価格は相場もので、購入価格は日によって異なります。節の価格は水揚げされた生のかつおの魚価で左右されます。天産物のかつおの漁模様なので、製品価格を決める重大な要素でありながら、コスト削減の工夫の余地がないのが会社的につらいところ。節に血合抜き加工や表面削り加工が入るものは更に高くなっていきます。

②削り節の歩留り
 製品の歩留りも価格に大きく関わってきます。歩留りが良いほど当然原価は安くなっていくので、製品価格も抑えることが出来るようになります。
 歩留りが落ちる要因は、まずは製造ライン上のロスです。機械やコンベアの繋ぎ目などから製品が落ちてしまう事で、本来製品に出来るはずだった製品が廃棄品になってしまい、歩留りが下がっていってしまいます。小林食品ではこのラインロスを最小限にして歩留りを向上させるべく、ラインの改良や工程の見直しを継続して行っています。ここ数年続く原料高で、ロス低減に努める会社は多いと思います。
 もう一つ歩留りに大きく関わるのが、削り節の水分値です。用途によっては、削り節の水分が低い方が好まれ、乾燥機で水分を飛ばす製品もあります。高乾燥の製品は水分を飛ばす分、歩留りが悪くなるので、製品価格も高くなります。
 
③商品の包装形態
 意外と馬鹿にならないのが包装資材、いわゆる箱や袋です。同じ製品でも1kgずつ袋に分けるのと、5kgの大袋に入れる事で使用する包材のコストが変わってきます。もちろん大袋で取った方がコストは安く済みます。大袋のコストメリットは来月話す製造量においても影響力が大きいです。もちろん用途によるでしょうが、可能であれば大袋に5kg、10kgとまとめて入れる包装形態をとった方が、商品の単価を安くすることが出来ます。 来月に続く。