1.お勧めの1冊

「和の食」全史
永山 久夫  河出書房新社

今月から、食にまつわる本を1冊取り上げ、数か月にわたり日本食の歴史をみていきます。
島国である日本は古くからいろいろな文化が海を渡って伝わってきました。食物もしかりです。縄文時代に稲が伝わって以来、弥生から奈良時代にかけて豆腐を中心とした発酵食品、戦国時代のテンプラ、カステラ、そして幕末から明治にかけては牛肉を用いた西洋料理、パン、牛乳、コーヒー、さらにはライスカレーにラーメンといった具合です。
 しかし、日本の食卓はヨーロッパやインド料理のようには決してならずに日本独自の食文化を醸成してきました。カレーはもちろんスパイシーなインド料理ですが、日本の食卓に並ぶライスカレーをインド料理と思う人はほぼ皆無だと思います。日本人はご飯に合うように作り替え、見事に日本化してしまいました。西洋から牛肉料理が入ってきたときも、ステーキではなく、牛鍋(今で言うすき焼き)を発明?し、日本食に取り込んでいったのでした。