06.だしのプロがこっそり教える、おいしいだしの取り方

今回と次回の2回に分けて、しいたけのだしの取り方について説明いたします。
しいたけについて

しいたけはクヌギ、シイ、カシ、コナラなどの広葉樹の原木に植えつけられた
種菌が木の栄養素を吸収して生育します。うま味の主成分は5’-グアニル酸、香りの主成分はレンチオニン、エリタデニンはコレステロールを早く体外に排泄する働きと、体内での代謝速度を速める働きをします。

一般にきのこ類には癌などを予防する作用があるそうで、抗腫瘍作用をもつ多糖類レンチナンは免疫細胞のTリンパ細胞とマクロファージを活性化させる効果があると言われています。そしてビタミンDと食物繊維を多く含む低カロリー食品です。

しいたけには生しいたけと乾しいたけ がありますが、だしを取るのには乾しい たけが用いられます。乾しいたけは生し いたけを40~60℃の熱風で乾燥させ る機械乾燥と天日乾燥があります。

天日乾燥で5~14日かかるところを、機械乾燥ではほぼ一日で出来上がりますが、機械乾燥では乾しいたけ特有のビタミンDの生産が少ないため、さらに天日で干すこともあります。

ビタミンDは血液中のカルシウムとリンの代謝を正常に保つ大切な働きを持ち、しいたけを天日で干すことによってビタミンDの母体であるエルゴステリンという成分が活性化してビタミンDを増加させることができます。

また乾燥することによってレンチニン酸が分解して、香り成分のレンチオニンが生産されるため、乾しいたけは風味・栄養ともに濃厚なだしが取れるのです。

乾しいたけ(種類)

冬茹(どんこ)
晩冬から初春にかけて収穫した生しいたけの乾燥品を冬茹という。なかでも傘に白い亀裂が入ったものは、肉厚で形の整った最高級素材として扱われ天白冬茹と呼ばれます。

香信(こうしん)
春・秋、温度も湿度も高くなった頃に育ち、傘が大きく開いたところで収穫した生しいたけを乾燥したもので、表面は滑らかで肉は薄いです。

香茹(こうこ)
冬茹と香信の中間の時期に収穫した生しいたけを乾燥したもので、傘の開き具合や肉の厚さともに冬茹と香信の中間です。

次回は干ししいたけのだしの特徴と取り方をお伝えします。