06.だしのプロがこっそり教える、おいしいだしの取り方

煮干について

今回は煮干しの製造方法についてお話します。各地の煮干し製造工場における製造工程については、多少の差異はありますが、その方法や主要な設備などは同じようです。

製造工程
①水洗水揚げされたイワシは鮮度を保つために大量の氷で冷やして運ばれ、大きな水槽にイワシを投入して十分に水洗いしてぬめりを取ります。

②煮熟
洗浄したイワシを90~95℃程度に沸騰した約3%前後の塩水で平均15分程度煮熟します。煮熟の温度や時間などは現場の職人さんの勘に頼るとこが大きいといわれています。

③冷却
煮熟終了後、水を切ります。このとき扇風機で水蒸気を飛ばすところもあります。

④乾燥
冷却したイワシを乾燥室に入れます。乾燥室の処理能力が不足の場合は屋外で自然乾燥する場合もありますが、仕上げ乾燥は必ず乾燥室で行います。

現在の乾燥方法としては、温風乾燥機や冷風乾燥機も使用されています。乾燥機を使う以前は天日による自然乾燥が行なわれていましたが、天日乾燥の場合には天候に左右されて、天気の悪い日が続くと製品が腐敗するケースがあったり、逆に紫外線が強すぎる場合も品質に悪影響を及ぼすことがありましたが、

乾燥機を使用するようになってからはこのようなケースは皆無になったようです。

⑤選別
カタクチイワシ、ウルメイワシ、マイワシを一緒に煮干しにしてから、各々を選別しています。生のときにサイズ別に選別するのが順序のようですが、生の状態で選別すると、その間に鮮度が落ちると共に、選別によって魚体を傷める恐れがあります。一般に鮮度を保持した方が高単価の製品になることが多いこともあります。

以上が煮干しの製造工程となります。

煮干しの品質にはかなりのバラツキがありますが、品質の良否の見分け方としては、次のようなことがあげられています。

①一般に形状が整っているもので、全体に青味がかっていて、光沢のあるものが良いとされています。特に頭のしっかりしているか否かが目安となっていて、形状としては多少そり気味のものが良いとされています。

②脂肪分の多い原料を使ったり、製造後日数が経っているものは油焼けを起こして一部が茶色っぽい色をしています。この種のものはだしも濁って魚臭が強くなりますが、濃いだしを好む場合はあえて脂肪の多いものを選ぶ場合があります。

参考資料 だし・エキスの知識より