06.魚介系エキスについて

これまで抽出原料についてお話してきましたが、今回は缶詰や各種の節類を製造する際の煮汁など副産物を原料としている魚介エキスについてお話したいと思います。

魚介エキスの原料
缶詰の煮汁を利用する場合、煮汁が製造された条件によりエキス資源としての品質が左右されます。例えば、内臓、骨部、頭部なども含めて処理した場合の煮汁は味的に好ましくない成分が多く、エキス資源としては利用しがたいものがあります。 しかし、かつおぶし製造時の煮汁のように処理される原料がほとんど可食部である場合は、煮汁そのものが非常に呈味力に富み良質のエキス資源となります。

ただし、かなり長時間加熱されているので、ゼラチン質が含まれやすく、エキス成分が薄められた感じとなります。こうした煮汁を原料として、従来どおりの方法でエキスを製造した場合には、ゼラチン質による粘度上昇が濃縮時に大きな問題となり、また乳化などの現象のため微量の油分を抱き込みやすくなり、製品エキスの保存・品質安定性の上で大きな問題となります。

魚介エキスの用途
魚介エキスはインスタントラーメンや和風のインスタント食品(うどんスープ、吸い物、味噌汁、おでんの素、ふりかけなど)に広く使われていて、佃煮、漬物、めんつゆなどの伝統的な加工食品にも多く使用されています。これら多くの用途のうち、魚介エキスが特に利用されたのは、たれ類、めんつゆが主となっています。主要な魚介エキスとしては、カツオエキス、鰹節エキス、マグロエキス、サケエキスなどがあげられます。

カツオエキス
カツオエキスの原料には、かつおぶし製造時のカツオの煮汁、缶詰のクッカージュースが主に使われています。かつおぶしからアルコール抽出でフレーバー成分、呈味成分を抽出したものは鰹節エキスと呼ばれます。カツオエキスの主要な用途としては、吸い物、煮物などの和風料理や天つゆ、めんつゆなどのつゆ類などがあげられます。カツオエキスはめんつゆなどの液体調味料の伸びに伴い生産量が伸び、液体だし市場とめんつゆ市場で主に利用されています。

マグロエキス
マグロエキスはマグロ缶詰製造時の煮汁から製造され、主としてカツオエキスとブレンドして利用されています。

参考資料 だし・エキスの知識より