06.だしのプロがこっそり教える、おいしいだしの取り方

今回も引き続き、缶詰や各種の節類を製造する際の煮汁など副産物を原料としている魚介エキスについてお話したいと思います。

その他の魚介エキス
イワシ、サバ、サンマなどの多獲性魚類、グチ、エソ、ヒラメ、スケソウダラなどの白身魚を利用したエキス、およびサケ類を原料とするサケエキスなどがあります。サケエキスはサケのふりかけ瓶詰製造時のブランチング液を利用するものです。細菌はブナザケを自己消化させたものも利用されています。主にさけ茶漬け、サケふりかけなどに利用されています。

エビ・カニ類のエキス
水産動物には美味しいものが多く、その中で主流をなすものは魚ですが骨があって食べにくいという人も多くて、その点からエビ・カニ類や貝類などの方を好む人も少なくありません。

生物学的には魚の類を脊椎動物といい、貝やエビ・カニ類は脊椎が無いので無脊椎動物と総称しています。水産無脊椎動物としては、イカやタコの類に貝類も含めた軟体動物、エビ・カニ類の甲殻類、ウニやナマコの類の棘皮動物などの多種類のものがあってそれぞれ特徴のある味を持っています。

エビ・カニ類は魚介類のなかでも特にエキス量が多く、10~12%も含まれています。エビ・カニ類の遊離アミノ酸の特徴としてエビにはグリシン、プロリン、セリン、アラニンなどが多く、エビ肉の甘みの主成分であるグリシンが著しく多いのです(1000~1200mg%)。

エビ・カニには魚介類に特異的に存在するアルギニンが450~900mg%含まれていて、カニの味を形成するのに重要な成分なのです。またカニにはタウリンが150~550mg%含まれていますが、グルタミン酸はエビ・カニには多く含まれていません。

エビ・カニ類エキスの用途
カニエキス、エビエキスは現在種々の銘柄のものが作られていて、かに風味かまぼこや、その他広い範囲の食品に利用されています。

エビエキス
エビエキスの原料としては、エビフライ工場のエビ殻、有頭エビ殻などが利用されています。オキアミあるいはロブスターなどの海外原料も一部で活用されています。

カニエキス
カニエキスの主要な用途として、かに風味かまぼがあります。かに風味かまぼこの主原料はスケソウダラのすり身で、その味付けにカニエキス系調味料が不可欠でした。またカニシュウマイなどの味付けにも必要なもので、かに風味かまぼこやカニシュウマイの人気とともにカニエキスの需要は著しく増加しました。

カニエキスの原料は、ベニズワイガニ加工品生産時の煮汁やカニ缶生産時の解凍ドリップが利用されています。またカニ殻乾燥品からエキス成分を抽出したものも利用されています。次回は貝類、イカ類などのエキスについてお話したいと思います。

参考資料 だし・エキスの知識より