07.新人見原の奮闘記!

先月号の<カンナ刃の調整>の続きです。

先月号でカンナ刃の調整は、まず指先の感覚で行うということを紹介しました。このとき、経験をつんでいない者が調整すると、出すぎていたり、少しも出ていなかったりしてしまいます。反対に熟練した者が行うと、0.1mm以内の調整が可能です。ここまでくると、次の段階の作業がとても簡単になります。

指先の感覚でカンナ刃の出ている具合を調整した後は、実際にカンナ刃に節をあてて、削って、花の出具合を見ます。そのときに使用する節に職人の個性が出ます。鰹節を好む者、鯖節を好む者、更に詳しく言いますと、荒本節を選ぶ者、荒亀節を選ぶ者と様々です。

ちなみに私は鰹の荒本節の男節(背中側の節)を好んで使います。理由は、力を必要としますが脂分が少なくきれいに花が出るため厚さの判断がしやすいからです。

いよいよ、実際に刃先を調整します。上図の2本の調整ネジを回すことによって、刃先が出たり、引っ込んだりしますので、少しネジを動かしては、節をあてて、削ってみて、花を見る。その繰り返しです。何回か、もしくは何十回も削ってみて、製品にあった厚みに調整していきます。

この作業も作業者の経験によって、かかる時間、厚みの精度に違いが出てきます。初めのころは、1枚調整するのに、10分くらいかかって、あまりあっていないということが多かったのですが、最近では、30秒もかからないくらいで調整することが出来ます。本当に慣れと経験が重要な作業です。

刃先の調整でのポイントは、刃の両端の出具合を揃えるところです。そうすることにより、刃先全部で節を削ることが出来るため、大きく、きれいな花を削ることが出来ます。
反対に刃先が揃っていませんと、出ているところしかあたらないので、小さな花になってしまいます。

調整に関しては、まだまだお伝えしたいことがあります。次号は、調整のもうひとつのポイントと調整ネジを使う前の調整方法を紹介します。