07.製造現場主任見原奮闘記!

先月号の<カンナ刃の調整>の続きです。

カンナ刃の調整のポイントの1つが、刃の両端の出具合を揃えることであると、先月号で紹介しました。そして、もう一つは、14枚の刃を揃えることです。削り盤はかなり速いスピード(1分間に220回転)で回転しています。

刃の出具合が揃っていませんと、花の厚みが揃わず、見た目が悪くなり、さらにはお客様が削り節を使用したときに食感などに違いが出てしまいます。加えて、刃先が削り盤の窓から出ていない所がありますと、削り盤と鰹節の摩擦が大きくなってしまい、結果的に削り盤が熱くなり、削り量が落ち込んでしまいます。

ポイントを2つ挙げましたが、これを誤差なく調整するのはとても難しいことです。ひたすら訓練するしか上達の道が無いといっても過言ではありません。しかし、月日が経っていくうちに、調整のスピードがあがったり、きれいに揃った花がでるようになり、上達が実感できることがこの仕事の悦びであると思います。

なお、以前は先月号で紹介した調整ネジを使用していませんでした。
どのように、刃先の出具合を調整していたかというと、下図のように、カンナ刃の角をスパナで叩いて調整していました(現在でも機種によっては叩いて調整しています)。

経験の浅い人が叩く(調整することを‘叩く’と呼ぶことがあります)と、力をうまくカンナ刃に伝えることが出来ないので、音がばらつきます。しかし、熟練したものが叩くと『カン、カン』と一定のリズムと強さの音が出ます。調整中の音で経験の量がわかるので、入社当時は先輩の音を聞いて、同じような音が出せるように練習したものです。

カンナ刃の調整に関して、弊社では、調整ネジを使うものと、叩くものの両方が出来て、初めて一人前となります。調整ネジは、割と簡単ですが、時間がかかりますし、叩くのは、短時間で調整できますが難しいです。鰹節削り職人への道は、簡単ではありません。