02.初カツオの不漁について

4月頃よりニュースでも取り上げられている、近海で漁獲されるカツオ(初カツオ)の不漁についてお話させていただきます。カツオ節に使用されるカツオは、主に赤道周辺の海域で漁獲されるカツオを使用しています。日本近海で漁獲される「初カツオ」の不漁は鰹節業界には今は大きく影響しておりませんが、今月は日本近海のカツオ漁についてお話させて頂きます。

生食用カツオは産地として高知県の土佐が有名です。
カツオの適水温17~29℃といわれていますが、これは黒潮の水温に近いものになります。
カツオはグアム島沖のマリアナ海域から黒潮にのって日本列島に近づいてきます。
2~3月頃 九州
4~5月頃 四国
6月頃   東海
7月頃   房総半島
8月頃   黒潮と親潮のぶつかる三陸沖
9月頃  親潮の勢力が強くなりUターンをして南下していきます。

この南下を始めたカツオが「戻りカツオ」と言われます。

親潮と黒潮の混合水域となる三陸沖は餌が豊富にあるため、この海で餌をたっぷり食べたカツオは丸々太っていて、脂がしっかり乗っています。

「カツオのたたき」で有名な南国土佐では、一本釣りといわれる伝統漁法で釣り上げています。一本釣りで釣り上げられた「戻りカツオ」は、巻き網船で漁獲されたカツオに比べ、傷が少なく魚体が美しいのが特徴です。

今年は、3~5月にかけて「初カツオ」が不漁で一部の地域では予定していたお祭りが中止する事もあったようです。
今年の4月の漁獲量は高知のある漁港では例年の3割以下、愛媛県の漁港では例年の2割、和歌山では例年の1割以下と記録的な不漁となっています。

値段もそれに合わせて高騰しております。例年1㎏当たり600円のカツオが、今年は1㎏当たり1000円に推移しています。
この不漁の原因に、例年と違う海水温度があげられます。

今年は海水温が例年に比べて、1~2℃低いようです。カツオは低水温を嫌うため、北上してこなかったのではないかといわれています。カツオの1℃は人間の10℃に相当します。この1~2℃の違いでカツオは北上して来なかったようです。

来月は水温が低くなった理由をお話させて頂きます。 〈続く〉