03.カツオの群れの特異な行動と習性について

カツオ漁船が探し求めている、カツオの群れは、時に特異な行動をとることがあります。こういった行動や習性はカツオの群れを発見したり、誘い込んだりするのに、利用すると大きな効果があがるものがあります。こういった行動の代表的なものに、ミズオシ・ハネ・トロミの3つがございます。

【ミズオシについて】

ミズオシとはカツオ群が整然と隊列を組んで、さざなみを立てながら餌の小魚を追跡するために、海水面から少し盛り上がって見える状況のことです。カツオの背ビレや尾ビレによって起こされる渦や波によって海面の波浪が消されるため、カツオの群れが進行する部分の水面だけが、周囲と明らかに異なって見えることがあります。特に海水面が平坦に見えるものはタイラモノ(平ら群)と呼ばれます。また、カツオの群れがシラスなどを追跡している際には見事なミズオシが形成されることが多くあります。

【ハネについて】

ハネとは海面上を跳ね上げるカツオの様子のことを指します。カツオが跳ねる理由には、大型の甲殻類を食べようとしていることやカツオが個別に餌を追い回していること等が挙げられます。ハネが起きているカツオ群はイワシなどを追っている群れであったり、小さい群れである場合に多く見られ、カツオの移動が緩慢で、アソビカツオ(遊び鰹)と呼ばれることがあります。

【トロミ】

トロミとはカツオが集団となって1カ所に密集し、海面が少し赤みを帯びて、周囲の海面から小波が盛り上がった状態のことです。ゆったりと回遊しているカツオが急に跳ね回ったり、体を横にして腹を海面に表したりします。これは、夏の炎天下で海に油を流したような凪の時に良く見られる状況です。

【カツオの群れが浮上する条件】

カツオが海面上に浮上するのは餌となる稚魚や動物性プランクトンを探すためですが、時間や風、天気によって大きく違ってきます。まず、時間としては、1日のなかで、早朝から午前10時頃までと午後4時から日没ごろまでが良く釣れる時間帯です。次に、カツオは潮流に強いため、早くて強い潮に対して向かって泳いでいきます。しかし、風には弱いので、カツオは風下に向けて泳ぎたがる習性があります。それから、南風や南西風の場合には漁獲が良好となる傾向もあります。曇天で風力が1~3の南風の場合にはカツオビヨリ(鰹日和)といわれ、カツオの海面への浮上が多くなります。一方、雨が降ると、群れの浮上が少なくなることが多いです。

参考資料:カツオの産業と文化