06.食品添加物について

こんにちは。前回の話の中に「安全性評価」という言葉が出できました。今回からお話しを2回に分けて、食品添加物はどのように「安全性評価」しているのかを説明して行きたいです。

食品添加物の「安全性評価」は、まず、実験動物等を用いて、種々な毒性試験を行い、その物質の投与(与える)による影響を観察し、全く影響のない投与量の最大値を最大無作用量とします。次に、毒性学により、実験動物とヒトの違いや抵抗力の個人差等を考慮し、1日摂取許容(ADI)を算出します。最後に、ADIを十分下回る添加物は使用基準を定めるような厳しい安全性評価を行います。

毒性試験は、ラット、マウス、イヌ等の実験動物を使って、食品添加物を飼料に混ぜて、継続的に投与した時現れる毒性や毒性変化の認められない無作用量を求める反復投与毒性試験を行います。それは、反復経口投与毒性試験と言います。さらに、二世代にわたって投与して、生殖機能や新生児に影響が出るか調べる、繁殖試験と言います。そして、妊娠中の動物に与え、胎児への影響までを調べる催奇形性試験も行われます。また、2~1.5年間毎日投与し、発がん性があるかの発がん性試験及び、遺伝子や染色体を障害するかどうかを調べる変異原性試験も行われます。最終的には実験動物のほぼ全生涯にわたって食品添加物を与える発がん性試験が行われます。その他に摂取された食品添加物の体内での吸収、分布、代謝、排泄を調べる体内動態試験、及び中枢神経、自律神経、呼吸・循環器、消化器、電解質代謝、血液等の対する影響を調べる、一般薬理試験まで行います。

最大無作用量(無毒性量 NOAEL)は、前文で述べた毒性試験の結果から、全く影響がないと観察された食品添加物の最大投与量から求められます。すなわち、その量以下の投与を続けても実験動物には何ら毒性が認められないと言えますね。最大無作用量は実験動物の体重1kg当たりのmg(mg/kg)として表わされます。つまり、最大無作用量は一定値ではなく、摂取する生体(ヒト)の体重によって変わります。例えば、ある糖アルコールについて、一度に摂取した時に緩下作用を起こさない単位体重あたりの量(最大無作用量)は、研究によると、成人男性で0.66g/kg体重、成人女性で0.80g/kg体重と報告されています(Nutrition Research, Vol.16, No.4, 1996)。では、ADIと使用基準は次回に。

参考資料:食品衛生法;食品衛生学;食品安全委員会HP