03. 鰹本枯節について①

今月から数回にかけて、基本に立ち返って最高級の鰹節と呼ばれる鰹本枯節について、その工程について少し話をしていきたいと思います。

【荒本節と本枯節の違い】

鰹の節は、荒節と本枯節の二つに大別できます。荒節の中には、荒本節と荒亀節がありますが、その違いについては別の機会の説明とさせて頂きます。

荒節と本枯節の違いは、その製造方法にあります。とは言え、全く別の作り方をする訳ではありません。詳しい作業内容については後ほど説明して行きますので大まかに。おろした鰹を煮て骨を取り、煙で燻したものが荒本節。本枯節では、この荒本節の表面を削り、「蒸し庫」と呼ばれる高温高湿の部屋に寝かせて表面にカビをつけたものを本枯節と呼びます。

また、本枯節では鰹を煮て骨を取った際、欠けた身を修繕する工程も入ります。修繕した上で表面を削り取る為、仕上がりの見た目がとても美しく、出汁取りの他にも結婚式の引き出物などで、贈答用として姿売りされる事もあります。

【カビをつける意味】

荒節の表面にカビをつけることで、このカビが鰹節の中に残っている水分を吸い取ります。水分が抜けていく事で鰹節の乾燥がより進んで身が凝縮し、節同士で叩くと「カンカン」と音のするような、乾いた節が出来上がります。また、このカビをつける事で鰹の身にある脂肪分も分解されていきます。分解された脂肪分はうま味に変化するので、より上質な鰹節となります。

蒸し庫でカビを付けた鰹節は、一度天日に干して休ませた後、もう一度蒸し庫に入れてのカビ付けの工程を繰り返します。このカビ付けを何度行ったかによって、二番カビ、三番カビ等と呼ばれます。

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【製造工程 ①解凍】

ここからは、鰹の本枯節が出来るまでの工程を説明していきます。

通常、鰹節の原料となる生の鰹は冷凍された状態で入ってきます。そのため、通常は製造を行う前日の午後位から、鉄製のコンテナのような水槽に水を張ってその中へ入れて、水を循環させておきます。解凍が進むにつれて、鰹の血によって水槽の中の水が血水に変わってくるので、中の水を入れ替えます。入れ替える回数については、季節や魚体のサイズによって変わってきます。また、業者によっては鰹の解凍を流水で行う所もあります。鰹の解凍後、次の工程の「生切り」までの時間が空きすぎると、魚の鮮度が落ちて身がヘタってきてしまうため、注意が必要です。

 

参考資料:鰹節博物館

http://www.daiyan.jp/index.html