03. 鰹本枯節について②

前回に続き鰹本枯節が出来るまでの工程です。今回は生の鰹をおろしていく生切りの工程から。

 

【製造工程 ②生切り】

鰹節として使用されるのは、鰹の身の部分だけなので、頭や内臓などを取り除いていきます。業務用・加工用の用途が増える中で、この工程を機械で行う所も多くなりました。しかし、縁起物や贈答用として、あくまで形にこだわり手で切る会社ももちろんあります。

この工程の良し悪しで、見栄えや歩留まりが大きく変わってきます。熟練の職人は内臓や骨を取り除く時、実に綺麗な切り口で、身を残さずにおろすので見栄え良く、歩留まりも当然良くなります。私自身、機会があってこの生切りを少しだけ体験させてもらったことがあるのですが、手際が悪く切り口はボロボロで、切り離した骨や皮には身がいっぱい残ってしまいました。

生切りの工程ですが、まずは鰹の頭を落とします。専用の頭切包丁という太い包丁を使って切り落とします。切り方にもコツがあり、単純に力任せに切っては切り口が荒れて見苦しくなってしまいます。もちろん力は必要ですが、上手に骨を避け、てこを利用して綺麗に切り落としていきます。頭を落としたら、次に鰹の腹の身を少し切り離し、内臓を取り除きます。

頭と内臓を取り除いたら、鰹の身を3枚におろしていきます。最初に鰹の背中に沿って薄く包丁を入れて背ビレを取り除き、その後は鰹の身の中心にある骨に沿って包丁を入れて、左右の半身と骨の3枚におろします。熟練の職人がこの工程を行うと、背ビレや骨には身がほとんど残りません。

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【製造工程 ③煮蒸(しゃじく)】

半身になった鰹は、煮蒸という鰹を煮る工程に入ります。煮籠の中に鰹の半身を重ならないように並べ、お湯を張った箱の中に煮籠ごと入れて煮ていきます。およそ1時間から1時間半くらい煮ていきますが、この時の時間や温度調節は、鰹の大きさ、鮮度や持っている脂の多さによって調整をしています。温度や煮る時間が合っていないと、身が割れてしまう他に、身が伸びてしまったり、逆に締まり過ぎたりしてしまいます。煮蒸時間は身の大きさによって調整し、温度の上げ方は脂の多さや鮮度の良さによって調整していきますが、鰹を見てどのくらい調整していくか決めるのには、多分に感覚的な所が入ってきます。

 

参考資料:鰹節博物館

http://www.daiyan.jp/index.html