08.山彦日記

新しい年を迎え、宮沢賢治ばりの詩を披露する。

『雨ニモマケズ、風ニモマケズ

寒いときは体を動かし暖を取り、真夏の暑いときには熱中症にならぬように体を休め

丈夫なカラダだけが取り柄でたくさんの欲を持ち

時には怒り、時には大きな口をあけて笑ってゐる

コメと自分で作った野菜を食べ、一日1缶のビールもしくは発泡酒をたしなみ

自分の興味と好奇心のままに行動する。

東にイノシシが出たと聞けば行ってワナを仕掛け、

西にサルが出たといえば行って犬を放つ

南に竹がはびこれば有志を募り伐採し繁茂した草を刈る

北に老人世帯があれば行って掃除をし、昔はよかったなあと話をする。

週に2回のスポーツをかかさず、うるさがられても体育館へ誘い

ほめられもせず、物好きなヤツとささやかれる

思うことを口にし、おせっかいなしつこいやつとかげぐちを聞かれる

そういう意地悪な老人に山彦はなりたい』

近所のおじいさんが自宅わきの畑の一部にがれき石や土砂を運び、積み上げていた。

「おじさん、何しているの?」「孫夫婦が同居することになったので駐車場にするだあ」

見れば石をうまく積み上げ石垣を組んでいる。その内側はがれき石と土砂を交互に敷き詰め、水はけと強度を高める工夫がされている。「おじさん、たいへんな仕事だね!」

「なあに昔はみんなやっていただあ。頼めば高いお金がかかるしボチボチやるだあ」

謙虚にほほ笑むしわくちゃな顔。こういう老人になりたいと実は思う。今年もよろしく。