07.製造現場見原奮闘記!

この鰹節新聞も今号で60号を迎えました。60号というと、丸5年かけてここまで参りました。

日記なども1週間以上続かない私にとって、この5年の連載はとても貴重な経験となりました。

鰹節新聞の記事を書くときには、自分の知識では足りない場合がほとんどで、わからないことがあれば先輩に聞いて回り、または資料を探してみたりと、いま振り返ると自分にとってとても有意義でした。これからも削り節の奥深さを探求していきます。

 

ここ5年間のなかでも‘食’を取り巻く環境は驚くほど変わりました。削り節も例外ではありません。私が一番感じた変化は、やはり魚価の変動による原料節の価格変動です。変動といってもほとんどの原料の値段が上がっています。主に使用するカツオ・サバはもちろんのこと、ムロアジやメジマグロなど相場があがっています。国際的な政治を含めた情勢や海洋資源の保護の観点からカツオの安定的な確保が難しくなっています。サバや他の魚種に関してもなかなか好転の要素は見つけられない状況です。その原因として挙げられているのが、海水温の上昇であるからです。温暖化は私たちだけでなく、魚にも影響しています。

 

次に変わった点は食品の安全面についてです。数年前に食品業界にとって大きな事件があり、それ以降食品の安全にかかわる意識が高まってきています。原料の仕入れ段階から製品を出荷するところまでのすべての工程での厳しい管理を求められています。この考え方はフードディフェンスと呼ばれています。入社当時には聞いたことがなかった言葉ですが、近年その重要度はますます高まっています。

 

具体的に求められている管理としまして、工場内に不審なもの、安全が確保できていないもの、由来がはっきりしないもの(トレースができないもの)を入庫させないということと、不審者だけでなく、従業員にも工場内で使用する以外のモノの持ち込みを認めないことがあります。

 

今後も和食の素材としての鰹節への期待はますます高まってくると考えています。安全性の確保や原料事情に対応していくために、より一層の努力をしていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。