06.栄養学からみる鰹節

こんにちは。
今回は鰹節と生の鰹の栄養の違いについてお話します。
鰹は可食部の1/4が蛋白質です。その蛋白質には、よく知られている旨み成分イノシン酸等が含まれています。背骨付近にある赤黒い「血合い」と呼ばれる部分にビタミンB12、ナイアシン、鉄のほか、遊離アミノ酸のタウリンを豊富に含んでいます。皮の部分には食べ物によって必ず摂取しなければならない必須アミノ酸リジンが多いのも特徴です。
栄養面からみると、魚肉では最も多く含まれたビタミンB12 が赤血球の生成を助け、豊富な鉄分で貧血の予防が出来ます。同じくビタミンB群のナイアシンが脳神経の働きを助け、血行を良くするなど、体の内側から元気にする効果があります。魚介類に多いアミノ酸の一種タウリンは、血中コレステロールを抑えて動脈硬化を防ぐ効果があります。肝機能の強化や目の疲労に緩和
する作用することも知られており、生活習慣病が不安な方には最適な食材です。特に、秋の戻り鰹は脂たっぷりですが、それはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という不飽和脂肪酸ですので心配ありません。

生の鰹よりも鰹節に加工した方が栄養分は多くなります。およそ3倍ぐらいです。それは生鰹を乾燥させることで水分が抜けて、栄養が凝縮するためと考えられます。前回を思い出すと、鰹節を作る際に、カビ付け工程を何度も繰り返し行いました。その工程は栄養分を濃縮している工程です。そのため、3番カビまで付けた本枯れ節の栄養分は荒節より高いと分かりますね。 
とはいえ、鰹節を生の鰹と同じ量食べるのは大変です。生の鰹や鰹節を組み合わせ、上手に自分に合った栄養分を取りましょう。

参考資料:「ものと人間の文化史 鰹節 宮下章」、「カツオで体がよみかえる 矢澤一良」、「新ビジュアル 食品成分表「増補版」」、「五訂日本食品標準成分表」