03.鰹節原料の前加工のご紹介

こんにちは。小林食品の前島です。今月は鰹節の削り加工について、削るより以前に施される前加工についてお話ししたいと思います。
 鰹節の加工というと、厚削りや薄削り、粉末加工などの方法がありますが、今回説明するのはこれらの加工方法ではなく、その前の段階で鰹節原料に行う、前処理ともいえるような加工となります。

①表面削り加工
鰹節原料の表面部分を削り落とす加工であり特に荒本節の原料に行われます。本枯節については、製造工程の中で、カビつけを行う前に必然的に行われるため、本枯節原料には基本的に表面削り加工がなされています。
 荒本節の表面はゴツゴツしており、表面は燻されて黒くささくれのようになっています。削り機で大量に削った際に、まれにこの表皮の部分が削り機をうまいことすり抜け、黒っぽい薄い皮のようになって製品に入ることがあります。
表面削り加工をすることによって、このリスクを減らすことができます。また、表面削りをすることで鰹節表面に残る骨も一緒に削られるので製品に骨が入るリスクも低減することが望めます。
 デメリットは、表面削りの加工費が製品に乗ってきてしまうことと、表面を削り取ることで歩留りが低下してしまうことによってコストが高くついてしまうことです。表面削りでどの程度製品を落とすかはそれぞれ異なるでしょうが、おおよそ10%位になるのではないでしょうか。

②血合い抜き加工
 魚、特に赤身の魚に多いのですが、身の中には、他の身の部分よりも少し赤黒く色づいた「血合い」と呼ばれる部分が含まれています。この「血合い」は節になった際にも残っており、花かつおに加工した時に血合い部分は茶色っぽい色がついて削られます。
この「血合い」部分は必ずしも悪いものではありませんが、あまり多いと少しえぐみや魚臭さを感じさせることがあるため、料亭でお吸い物などの薄味で上品な香りを楽しむ料理を作る際、血合いを抜いた鰹節の削りを好んで使用されたりします。
また、血合い部分を除くことにより、花かつおから茶色く色のついた部分が無くなり、見た目も美しいので、和え物にした時により綺麗な仕上がりにするため、前述の表面削り加工と合わせてこの血合い抜き加工も施した原料から作る鰹削り節を求めるお客様もいらっしゃいます。
この血合い抜き加工の方法も表面削り加工と同じく、血合いに当たる箇所を削り取ってしまう加工となります。削れば削るほど血合いは除去できますが、当然身が少なくなってしまうので歩留りが落ちます。小林食品では、おおよそ節全体の25%の除去を目安に血合い抜き加工を施したものを血合い抜き原料として使用しています。