06.鰹節のお話

こんにちは。前回は、脂が多い節は出汁が濁りやすいことをお伝えしました。日本料理における“だし汁”は透明であることが特徴です。そのために、削り節業界では、出汁に濁りを生じるような節はお問合わせを受ける対象となってしまいます。だしの濁りについて、主たる原因は節中の脂質、特に中性脂質やリン脂質と言われています。また、原料節の脂質含量以外に、原料魚の品質、煮熟・焙乾等の製造条件、冷蔵保管などの保管条件、抽出条件などにも関係しています。
 だしの濁りの抑制方法として一番良く使われている方法は、だしパックや濾(こ)し袋です。だしパックというは、ティーパックと類似した材質、形状のモノです。濾し袋は布製濾し袋に削り節を入れ、湯中に浮かせた状態で出汁をとるようにしたものです。二つの方法を用いると、袋内の削り節の動きを抑制し、節表面から脂肪球を遊離させないように出来るので、有効的な方法といえます。
その中で、パックの種類によって
出来た出汁の透明度も違ってきます。鯖節を使って、同じような抽出条件で出汁を抽出し、濾過した出汁の透明度の差を見てみましょう。その差が生じた原因としては、濾材の目のサイズです。細かいほど、透明度の高い出汁を得られることが分かりました。

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1番は、出汁を静置した後、回収した上澄み液です。2、3と5番は、皆さんの身近の材料で、キッチンペーパー、テッシュペーパーとティーパック(100円ショップ)です。4番は、化学実験用濾です。6は、業界の中でよく使われた不織布です。

それ以外に、出汁をとる時必要以上に加熱すると、水中に溶け出したタンパク質が固まってだしが濁ります。もう一つは、濁りの原因となるのは、だしを濾過するときに、水分が切れるのを待ちきれずに絞ってしまうことです。濁りだけではなく、節の独特の臭いが出ます。漉すときは自然に水分が切れるのを待ちましょう。透き通ったきれいなだしに仕上げるには、あまり沸騰させないというのがコツになります。
 しかし、出汁は透明度だけではなく、味もとても重要です。目が細かすぎますと、旨み成分も一緒にカットされてしまいます。そのため、濾材を選ぶことはとても重要です。
次回は、濾材の話をします。