02.いわし煮干について

ここ最近では、節原料が高騰している話を毎回していますが、その中でも唯一原料として価格が安定しているのが「イワシ」です。イワシは基本的に「煮干し」という原料になります。魚の内臓を取って燻製させる「節」と違い、「煮干し」は魚を丸ごと煮て天日や乾燥機で乾燥させる物になります。
 
イワシ煮干しのダシの特長としては、かつお節のダシとは全く違い、魚の強みが前面に出るダシです。魚の香りが強いダシですので、人によっては好き嫌いがでますが、煮物やラーメンのダシに使用すると割り下に負けない強い旨味が出ます。

カツオ、サバ、ムロアジが国産、輸入ともに非常に高い価格で推移している中、イワシ類は例年より少し高い程度で落ち着いています。イワシ類と言っても種類があり、ダシ用で主に使うのは、「マイワシ」、「ウルメイワシ」、「片口イワシ(タレ)」の3種類です。安定していると言いましたが、イワシの漁獲時期は限られているため、時期を逃すと価格が高くなり、手に入らなくなるという恐れもあります。   
11月~3月くらいが一番のシーズンです。脂が少なく、サイズも大きく、削りにしても粉末にしても品質が良い物が出来ます。

先日、産地である九州へ視察に行ってきましたが、今シーズンの「ウルメイワシ」は上々の品質でした。その分、値段は少し高めでしたが、量と質が安定している事は仕入れ担当者にとっては安心できます。最近では、魚介系のラーメンスープ用にイワシのお問い合わせが増えてきています。
ただ3種類のイワシが同時に豊漁になる事はほとんどありません。今シーズンは「マイワシ」が通年より漁獲が多い分、「片口イワシ」の漁獲が落ちています。毎年、獲れるイワシの種類が変わります。
近海での漁がメインである「イワシ」は、漁獲量がその年で大きく変動しますので、漁獲時期が近づくと緊張します。

イワシの種類、産地を指定していくと、その年によっては、入手しにくくなります。お客様にその点を理解して頂きながら、イワシ煮干しの仕入れをしていく必要があります。

【他の節の状況】イワシ以外の節の状況は思わしくなく、かつお節は、非常に高価な水準。サバ節用のサバは枯渇しており今までに無いほど高い水準。