3.製品価格の構成要素②

 こんにちは。小林食品の前島です。
先月に引き続き、製品価格の構成要素についてお話をしていきたいと思います。

④時間当たりの製造量
ある製品が、一時間にどのくらいのスピードで製造出来るかという事です。製品の原価の中には、使用する原料や包材の他にも、工場を維持するための費用(光熱費や人件費など)が入ってきます。これらの費用は、原料や包材とは違って、製品を製造した量に関わらずほぼ一定でかかります。
例えば、ある製品を同じ量作ったとしても、1時間で作るのと5時間かけて作るのでは、その製品に掛かる原価は大きな差が出来ます。つまり、短時間で大量にできる製品ほど、製造に時間のかかる製品よりコストが抑えられるということです。
時間当たりの製造量が上がりやすい製品の例を挙げますと、ひとつは厚削りの製品。当然の話ではありますが、薄削りよりも厚削りの方が製造スピードは速くなります。
また、結構重要なのが製品の入り目。5kgや10kgを大袋に入れるのであれば、ガンガン削ってどんどん作ることが出来ますが、50gや100gとなると、たとえ削る事が出来ても袋詰め・梱包が追い付かないので製造量は落ちてしまいます。
そしてもうひとつ重要なのが、製造ロットの大きさです。詳しくは後述しますが、なるべくまとまった量を一度に作ることができるほど、コストを低く抑えることが出来ます。
⑤製造ロットのスケール
ひとつの製品を、一回の製造でどのくらい作ることが出来るか。いかに効率よく製造出来るかということになります。1日の製造ラインの稼働時間を7時間と仮定して、1日中製造することで700kg製造出来る製品があるとします。
 もしもこの製品を100kg製造したい場合、7時間で700kg出来るから1時間なら100kg、とはなりません。
1日の作業の中で、別の製品へ製造を切り替える場合、切り替え前後でどうしても段取りの時間が発生します。削り始めれば1時間で100kg製造出来ますが、その前にラインの組換えや原料の準備をして…削り終わったら次の製品に移るための片づけとまたラインの組換えをして…と、時間がどんどんかかってしまうことになり、コストがかさんでしまうのです。
1日の作業の中でできるだけ製品の切り替えをなくす、つまり1回の製造ロットを大きくすることで、コストを低く抑えることが出来ます。

先月から説明してきた価格の構成要素の中で、原料価格は自然のものになるので我々にはコントロールのしようがありません。しかし、歩留りや製造量、製造ロットについてはラインの改善や製造予定の工夫によって抑えていくことが可能な項目です。原料事情が非常に厳しい今、出来る限りの事をしてコストを抑えられるよう、我々の業界も日々努力を続けています。