2.黒潮の蛇行

 今月は黒潮についてお話しします。黒潮とは日本列島の太平洋側に沿って南から北に流れる強い海流の名称です。プランクトンが少なく、透明度が高いため海水の色も実際に黒っぽく見える事から黒潮と呼ばれます。黒潮は南からの暖かい海流で、暖かい海水を好む魚が黒潮に乗って北上してきます。 

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【日本近海の海流】

その黒潮が、今年は大蛇行しているようです。黒潮の蛇行とは強い風が日本列島から吹き、黒潮が通常の流れからずれる事を言います。
黒潮を挟んで、日本列島側では水温が低く、太平洋側では水温が高くなります。海水温によって、魚の生息場所が変わるので黒潮の位置により漁獲される魚の種類、数量が大幅に変わってきます。
今年は蛇行が大きく、漁業に影響しています。一番身近な魚はシラスで、暖かい海流に乗ってくるシラスが黒潮蛇行の影響で、漁場にいなくなっています。

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【黒潮の蛇行】

特にシラスは直ぐに鮮度が落ちる為、漁場が遠くなると商品価値がなくなります。また、近海漁は漁場の距離が遠くなると、燃料代が負担になる事と漁場までの往復時間が伸びるため、漁場を安易に変える事は出来ないようです。今年は、静岡県のシラス漁は大変な不漁で、食卓に並ぶのが難しくなっています。
シラスばかりでなく、海水温の変化で他の魚にも影響が出てきます。黒潮と共に北上してくる近海のカツオも同じです。今年も漁模様は低水準の様で、漁獲数量、価格が落ち着くことはありません。

 黒潮や海水温、気象の変化が海産物に影響をもたらしています。