鰹節・削り節の原料のご紹介
鰹から作られる荒節(あらぶし)

概ね2~3年魚の鰹を赤道付近で漁獲します。頭と内臓を取り、カビをつけずに煙で燻し乾燥させたものです。表面は黒く、燻した香りが強く、だしは魚介系の旨味が強いのが特徴です。
完成までにはおおよそ1か月ほどです。
使用用途
薄く削った削り節はトッピングや出汁取り用、厚削りは出汁取り専用
だしの特徴
荒節は鰹の味が強くでます。色が濃く出汁感が強くなります。
鰹から作られる本枯節(ほんかれぶし)

本枯れ節とは鰹節の表面にカビのある鰹節のことです。
人工的に優良なカビを発生させているのです。本枯れ節の製造には3ヶ月~6ヶ月程度掛かるので手間はどうしても掛かるのですが、その分、熟成され鰹節の最高級品として位置づけられています。
使用用途
出汁(椀物など出汁そのものや香りを楽しむものが多い)
だしの特徴
荒本節と比較してやわらかで旨味が感じられる味になります。香りは芳醇。スッキリした上品さが感じられます。
鯖節(さばぶし)

日本の太平洋側沿岸で取れる鯖の頭と内臓を取り、焙燻(ばいかん)を行います。薄く削ったものは、佃煮や海苔弁当の海苔と白米の間に使用されたり、ふりかけの具材の一部になります。
色が白く、味が淡泊な部分が有り、ふりかけ素材に使われる事もあります。また、脂が有る鯖で作られた鯖節を出汁専用に削り節にする事もあり、関東地方では蕎麦出汁として使用されます。
使用用途
出汁(単独で使われることはあまりない)、トッピング
だしの特徴
味が濃いのに香りが少ないため、単独で使用されることが少なく鰹節とあわせたり、いわしの煮干しとあわせるなどそれぞれの特徴あるものと一緒に使用することが多いです。
宗田節(そうだぶし)

四国の高知の土佐地方で取れる魚です。
血合いが多い為、出汁を取った際に鰹よりも魚の力強さが表に出てきます。1~2月にとれる身の締まった宗田は寒目(カンメ)と呼ばれ、美味しい出汁が取れて重宝されます。主に関東に出荷され、蕎麦の出汁に使用されます。
使用用途
蕎麦や煮物などの出汁
だしの特徴
濃厚なコクと香りが感じられるだしになります。
メジ(鮪/まぐろ)節

メジは鮪から作られた節です。主に上品な出汁を取りたい時に使用されます。
その為、節についている血合いを取り除くことが多く、削り節も血合いが無い分、非常に綺麗に見えます。出汁にとってみますと、出汁感は魚の強さは出ませんが、薄い後味が引いていく感じがします。
使用用途
出汁(主に上品な椀物の出汁)、糸削りにして料理のトッピング
だしの特徴
淡泊で癖のない上品な出汁が取れるので椀物などやお吸い物に使用することが多いです。