日本全国にはそれぞれの土地・地域に古くから伝わる伝統の「郷土料理」があります。
静岡県も例に漏れずたくさんの郷土料理があります。
日本三大深湾のひとつに数えられる駿河湾の海の幸
富士山を初めとする3,000m級の山々がもたらす山の幸
静岡県は豊かな農林水産物に恵まれており
それらを使った郷土料理が今も形を残しています。
海の幸で言うと、駿河湾だけで獲れるサクラエビのかき揚げやキンメダイの煮付け
山の幸で言うと、水の綺麗な山地ならではの山葵漬けなど
静岡に来たら是非食べて欲しい郷土料理がたくさんあります。
本記事ではそんな豊かな静岡県の郷土料理を食べれられるオススメのお店も含めて紹介します。
静岡県に旅行や出張の予定がある・・・という方は必見です!
目次
1.静岡県の郷土料理
静岡県は山と海の両方において、豊かな自然の恩恵に与っており
そんな自然の幸を使った郷土料理が数多くあります。
たくさんある郷土料理の中からいくつかご紹介します。
1-1.わさび漬け
わさび漬けは主に伊豆半島や御殿場市の東部地域や静岡市を中心に作られる料理です。
静岡県は湧水が湧く山間地での栽培が盛んで、階段状のわさび田での栽培が有名です。
刻んだ茎・葉・根を酒粕に漬け込んだ料理です。
わさびのツンとした辛みと酒粕のクリーミーさが癖になる
大人向けな味わいの郷土料理です。
【わさび漬けを楽しめる場所】
田尻屋総本店
JR静岡駅北口から徒歩10分程にある
老舗のわさび漬け製造販売店です。
駅構内のおみやげコーナーでも買う事が出来ます。
1-2.鯖の箱寿司
鯖の箱寿司は伊豆で祭りなどのハレの日に食べられる郷土料理です。
もともとは漁師飯で、木箱に酢飯を敷き詰めてその上にしいたけや人参の煮物や
鯖のほぐし身を乗せた箱寿司です。地元で獲れた魚を使う為
地域によって具が変わることがあります。
【鯖の箱寿司を楽しめる場所】
伊東市周辺のスーパーマーケットで見かける事ができます。
伊東に来た時は、近所のスーパーを覗いてみてはいかがでしょうか。
1-3.金目の煮付け
伊豆半島にある下田港は金目鯛の水揚げ量が日本一です。
駿河湾は深海魚が豊富で金目鯛もそのうちのひとつです。
切り身を煮ることもあれば、豪華に丸々一匹を煮付けることもあります。
【金目の煮付けを楽しめる場所】
海鮮料理 おかりば
JR伊東駅から乗り換えで、伊豆急行にのって伊豆高原駅直結の駅ビルにあります。
煮付けだけでなく、塩焼きや金目重など様々な金目鯛料理が楽しめます。
【金目の煮付けを自分で作りたい方は、こちらの動画をどうぞ!】
1-4.心太(ところてん)
伊豆半島はところてんの原料となる天草の優れた生産地で
水や酢と一緒に天草を煮込んで、出来た液を濾してから容器に入れて固めると出来ます。
お酢や酢醤油でさっぱりといただく他に、黄粉や黒蜜をまぶして、スイーツのような楽しみ方も。
【ところてんを楽しめる場所】
伊豆の心太 -盛田屋-
有名産地のところてんを味わいたい!という方におすすめです。
オンラインショップもあるのが嬉しいですね。
1-5.沖あがり
桜えびの水揚げがされている静岡市の由比周辺で食べられてきた郷土料理です。
もともとは桜えび漁の漁師が食べていた漁師飯で、今は家庭に広がっており
生の桜えびを豆腐や葱などと一緒に甘辛く煮込んだ鍋料理です。
【沖あがりを楽しめる場所】
井筒屋
清水区由比にある、桜えびと磯料理のお店です。
沖あがりは当日に競りがある時だけのメニューなので
沖あがり目当ての場合は電話で確認してから行きましょう!
1-6.桜えびのかき揚げ
沖あがりと同じく国産の桜えびは、駿河湾にしか生息しておらず
静岡市の由比港と焼津(やいづ)市の大井川港の2港でのみ水揚げされています。
そんな桜えびを贅沢に油で揚げたかき揚げです。
桜えび単体で揚げたり、三つ葉などと一緒に揚げたりします。
【桜えびのかき揚げを楽しめる場所】
浜のかきあげや
桜えびの水揚げが行われる由比港の内部にあるお店です。
獲れたての新鮮な桜えびが楽しめるので、
土日は県外のお客さんも沢山来る人気店です!
1-7.静岡おでん
静岡おでんは、牛すじに練り物や大根にたまご、そして焼津市の郷土料理である黒はんぺんを入れて
青のりやいわし削り節を振りかけたおでんです。
普通のおでんと大きく違うのは、はんぺんが白ではなく黒い事や
仕上げにいわし削りなどを振りかける点です。
【静岡おでんを楽しめる場所】
青葉おでん街・青葉横丁
JR静岡駅の西側にある、青葉おでん街と青葉横丁は
静岡おでんのお店が所狭しと並んでいます。
ぜひはしごをして、自分好みのお店を見つけてください!
1-8.黒はんぺんのフライ
さきほど紹介した静岡おでんにも入っていた黒はんぺんをフライにしたもの。
黒はんぺんは焼津発祥の食べ物で、いわし・アジ・さば等の魚を骨や皮ごと練り込むので
特徴的な黒色となっています。凝縮された魚のうまみをさらに油で閉じ込めて居る逸品です。
【黒はんぺんのフライを楽しめる場所】
どんた久
黒はんぺんの発祥地である焼津市にある割烹海鮮料理店です。
黒はんぺんのフライはもちろん、鰹の町ならではの鰹を使った料理なども豊富です。
静岡おでんのタネやフライなど、黒はんぺんは静岡の郷土料理で大活躍します。
【黒はんぺんを自分で作りたい方は、こちらの動画をどうぞ!】
1-9.とろろ汁
とろろ汁は静岡市の中部、丸子(まりこ)地区の名物で
自然薯をすり下ろしてから、だし汁とお味噌で割った物になります。
麦飯にぶっかけて食べるのが通例です。
【とろろ汁を楽しめる場所】
丁子屋
とろろ汁発祥地の丸子宿にあるお店です。
非常に趣のあるお店です。
1-10.なまり節と白玉葱のサラダ
なまり節とは、世界一硬いと噂されている鰹節が出来上がる少し前の状態の物で
やわらかいほぐし身は、鰹のうまみがたっぷりです。
白玉葱と合わせることで、うまみもありつつさっぱりとした味わいです。
【なまり節と白玉葱のサラダを楽しめる場所】
川直
なまり節のサラダはなかなかお店などでは見掛けないので
自分で作ってみましょう。焼津さかなセンター構内もしくはオンラインで
上記のお店でなまり節を買う事が出来ます。
【なまり節と白玉葱のサラダを自分で作りたい方は、こちらの動画をどうぞ!】
1-11.がわ
鰹で有名な静岡県ですが、静岡の最南端に位置する御前崎港周辺の漁師めし
それがこの「がわ」です。生の獲れたて鰹と、きゅうりや梅肉、玉葱などを浮かべた
冷やし味噌汁の事です。冷やすために氷水で味噌を溶かすのですが、氷がかき混ぜる際に
「がわがわ」という音を立てる事が、名前の由来とも言われています。
【がわを楽しめる場所】
海鮮料理 みはる
御前崎の岬にある海鮮料理屋です。
夏場限定ですが、がわを楽しめます。
1-12.たまごふわふわ
たまごふわふわは静岡県西部エリア、袋井市周辺で出されていた郷土料理です。
卵とだし汁を混ぜ合わせた物をすまし汁にかけて蒸らすと
写真のようなふわふわになります。
【たまごふわふわを楽しめる場所】
お食事処 山田
袋井市にある法多山尊永寺の門前にお店があります。
観光の際にお立ち寄りください。
【たまごふわふわを自分で作りたい方は、こちらの動画をどうぞ!】
1-13.安倍川もち
やわらかいお餅に砂糖が混じったきな粉をまぶした郷土料理です。
名前のとおり静岡市に流れる安倍川の周辺で多く販売されており
お土産としても人気の逸品です。
【安倍川もちを楽しめる場所】
石部屋
安倍川の手前にある街道沿いの老舗です。
安倍川もちで迷ったらココ!
コラム:ご当地グルメやB級グルメって?
なかなか区別が難しいのですが、郷土料理はその地域に古くから根ざしている料理のことで
ご当地グルメやB級グルメは比較的新しく、地域振興の為に考えられた物が多いです。
どちらも共通して、その土地に所縁のある食材を使っているので区別が難しいです。
静岡のご当地グルメ・B級グルメには、浜松餃子や富士宮やきそばといった物があります。
2.まとめ
静岡県には豊かな自然に支えられて多くの郷土料理があります。
今回紹介したお店や、作り方の動画を参考にして
ぜひ静岡伝統の味を楽しんでください。
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