煮干しはそのまま摂取することが一番おすすめです。
その理由としては、
1)タンパク質
2)ミネラル質
3)良質な不飽和脂肪酸
が多く、そのまま食べる方が効率よく体に取り込めるからです。
(それらの栄養素は煮干しだしでは摂取しにくいです。)
煮干しの食べやすいサイズ、酸化防止対策・減塩処理や美味しさだけではなく、食材の抱き合わせにより栄養素補うことなどを踏まえて、消費者と食品メーカーの商品開発者の視点からおすすめの商品を3つ紹介します。
また、最後に載せた「煮干しをおやつとして食べる際のよくある質問」であなたの小さな疑問も解消できると思います。
1,煮干しをおやつとしてそのまま食べることをおすすめする3つの理由
煮干しはそのままおやつとして食べるのがおすすめです。煮干しと言えば、出汁を取って料理に使うことが多いですが、実は出汁へ溶け出す栄養素が不十分です。また、煮干しは製造工程由来の塩分が付いており、噛んでいくと旨味成分のイノシン酸の旨みも感じられます。塩味と旨味の効果で余分な調理や味付けしなくでも、美味しく食べられます。(塩味と旨味の関係を知りたい方は、こちらの記事へ )
煮干しはおやつとして食べると、たんぱく質、カルシウムを手軽に摂取することができます。
1-1.体の成長に不可欠なたんぱく質が多く含まれる
煮干しはたんぱく質が豊富で、100gの可食部の中でたんぱく質の含有量は64.5gとなり、半分以上を占めています。
しかし、煮干しのたんぱく質は水溶性ではないため、煮干しだしとして摂取しようとしてもわずかな量しか取れません。そのため、たんぱく質を摂取する目的であれば、おやつとして食べるのはおすすめです。
「日本食品標準成分2020版(八訂)」より
たんぱく質は人間や動物が生きて行く上で不可欠な栄養素です。皮膚や髪の毛、筋肉を形成し、ホルモンや免疫物質などの調整機能を作る材料となります。特に、体を作り上げることや脳の発達に大きな影響を及ぼします。
1-2. 生きるために必要なミネラル類が多く含まれる
日常生活の食事では不足しがちな必須ミネラルが煮干しは豊富に含まれています。煮干しに含まれているミネラル類と言えば、カルシウムです。牛乳の20倍ぐらい含まれています。100gの煮干しは、2200mgのカルシウムを含んでいます。
さらに、カルシウムの吸収をよくするビタミンD(18.0μg/100g)も含まれています。ビタミンDは水に溶けない性質を持ち、熱にも強いです。そのため、煮干しのだしからは、なかなか摂取できない栄養素となります。
そのため、カルシウムを体へ取り込む時、一番効率よいおやつは煮干しです。その他のミネラルもバランスよく豊富に含まれています。
成長期の子供以外に、妊婦さんにもおすすめです。妊婦さんはお腹の中の赤ちゃんの分も摂取しなければならないため、カルシウムとミネラルは普通の人より必要です。
*1:Trは検出不可。 微量を意味し、成分が含まれてはいるが、最小記載量に達していないことを示します。 「日本食品標準成分2020版(八訂)」より
1-3.良質な不飽和脂肪酸が多く含まれる
煮干しは青魚から作られています。血液をきれいにしたり、血中の中性脂肪やコレステロール値を調節したりする健康に良い不飽和脂肪酸が含まれています。
煮干しの不飽和脂肪酸は主に、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)です。これらの脂肪酸は、体内で合成できない必須脂肪酸です。煮干しだしの不飽和脂肪酸について、極微量、または含まれていないか、不明です。最新版の日本食品標準成分にも記載していません。
青魚を日常生活の食事で摂取するのが一番良いですが、調理時の面倒さや青魚の臭みで嫌がる方もいると思います。煮干しであれば、手でつまんでそのまま食べられますので、手軽に食べることができます。
望ましいDHA・EPAの摂取量は2つ合わせて1日あたり1g以上とされていますが、煮干し100gあたり約11.8gのDHAと約9.5gのEPAが含まれています。
2,おやつ用のおすすめの煮干し3選
煮干しの食べやすいサイズ、酸化防止対策や減塩処理、およびその他の食材との抱き合わせの視点で下記のおすすめ3選を紹介します。
2-1.医師認定付き、食べやすいサイズ「マルトモ 食べるにぼし」
購入先: マルトモ「食べるにぼし」
マルトモの「食べるにぼし」は、そのまま丸ごと食べることができる小さいサイズの煮干しです。おおよそ3-4㎝のカタクチイワシを使用しています。ヘルシーなスナック感覚で、おやつやおつまみとしてお召しあがりいただけます。 手作りおやつや、天ぷらなど料理の食材としてもお使いいただけます。保存便利なチャック付きの袋で、一度に食べきれなくでも、チャックして保存できます。
1-3で述べたように、煮干しは脂肪分が多い青魚で作られているので、酸化しやすいという弱点があります。美味しく食べられるために、一度開封したら、チャックして冷蔵保管し、早めに食べきる事がおすすめです。
2-2
2-2.塩分が気になる方でも安心 ― 「ヤマキ 食塩無添加食べる小魚」
塩を使わずに釜茹でしているので、塩分を気にせずお召し上がり頂けます。魚質が柔らかい煮干を使用しているので、おやつ・おつまみにおすすめです。
2-3. 強みを活かして弱みを補完―「増永食品株式会社 小魚アーモンド」
学校給食にも出されたおやつです。実は、この中の小魚は煮干しです。
アーモンドとの組み合わせは、味の相性が良いだけではなく、乾燥した魚はビタミンEが少なくなってしまうため、アーモンドの豊富なビタミンEで補い、さらに小魚のカルシウムはナッツ類のアーモンドと一緒に食べると体が吸収しやすくなります。
煮干しとアーモンドの組み合わせ商品はほとんどのスーパーで買える商品ですが、「増永食品株式会社」の「小魚アーモンド カップ入り」がおすすめです。理由としては、商品の裏表示を確認したところ小魚の割合がアーモンドより多いからです。味付けもシンプルで、煮干し本来の味が楽しめます。
2022年3月21日現在は、ネットでの販売先がありませんが、筆者が住んでいる静岡県中部の杏林堂で販売しております。
3,煮干しをおやつとして食べる際のよくある質問
3-1.1日の摂取量はどうすれば良いですか?
塩分摂取量からみると、乳幼児(1~5歳)は3.0g~4.5g未満を推奨量としておりますので、煮干しは10gほどであれば問題はないでしょう。(10g煮干しの食塩相当量はおおよそ0.43g)10gの煮干しはサイズにもよりますが、食べやすい3~4㎝のサイズで言えば10匹程度です。大人はダイエットや鉄分補給等の目的があれば、摂取量を調整すればよいです。調整する際、他の食事との塩分や栄養バランスに気を付けて調整してくださいね。
10gの煮干しは、カロリー30kcal、たんぱく質7g、カルシウム約250mg、DHA150mg、EPA65mgの栄養素が含まれています。
3-2.頻度はどうすれば良いですか?
毎日食べても大丈夫ですが、1日の栄養素のバランスを考えて、調整してください。おやつは毎日食べなければいけないというものではなく、おやつを食事のかわりにすることも主客転倒です。まず、朝、昼、夕の3食をきちんととることが基本です。そのうえで、朝食が早かったのでおなかが空いて昼食までもたないとか、残業で夕食が遅くなりそうなときにおやつを食べるのは悪いことではありません。
3-3.おいしくするための工夫はありますか?
煮干しは脂肪分の多い青魚で作られているので、酸化する前に食べたほうが美味しく食べられます。また、フライパンで軽く炒めたり、魚焼きグリルで軽く焼いたりすると、魚の脂肪を炙ることでより一層香ばしく食べられます。
3-4.幼児など年齢によって気をつけたほうが良いことはありますか?
よく乾燥した煮干しは硬くなります。乳幼児に食べさせる時は、小さく割ってから食べさせる方が良いです。もしくは、ミキサーをかけてごはんのふりかけとして食べることも可能です。
また、小魚アーモンドは砂糖等をかけてさらに乾燥するため、口に刺さってしまう可能性もあります。子供だけではなく、大人でも注意して食べたほうが良いです。
4,まとめ
煮干しをおやつとして食べる事をおすすめする理由の一番はその栄養素です。特に注目して頂きたいのは、そのたんぱく質・カルシウムの含有量です。どうせ間食するなら、胃袋を満たすだけでなく、体にいいものを食べたいですよね。
おやつで食べる煮干しを食べやすいサイズ、塩分無添加、他の食材との組み合わせ、この3つに注目して厳選して紹介しました。ぜひ、明日のおやつの参考にしてください。
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