日本の技術力、和包丁とその種類

和包丁と聞くと、どのような包丁が連想されますか?

皆さんが一般家庭で使われる包丁とはどのように違いがあるか、どのような種類があるかを解説していきます。


1.和包丁とは

和包丁は、日本料理に用いられる包丁で、主に片刃構造であるというのが特徴です。

片刃構造は刃の片面だけが角度をつけてある構造で、刃の無い方向に食材が逃げるように進むため、刃が食材に食い込みやすく、切れ味が良いです。柄にも特徴があり、多くの場合は柄が打ち込んである刺し柄であり、劣化しても絵だけ取り換えることが出来ます。

また材質は鋼が使われている場合が多く、研ぎやすく、切れ味も非常に良いですが、錆びやすいです。水気をしっかりとり、刃物油を塗布するなど手入れが大変なのも特徴です。

それに対して一般家庭でよく使われるような三徳包丁やペティナイフなどは、刃が両面についている両刃構造をしています。

両刃構造は力を入れた方向にまっすぐ切り進むという特徴があります。多くの場合はステンレス製で錆びにくく、耐久性があり手入れが簡単です。

 

和包丁は用途に応じて、様々な種類がありますので紹介していきたいと思います。

 

 


2.和包丁の種類

①出刃包丁

   

和包丁の中でも刃の厚みがとても厚く重量があり、魚をさばくのに特化した包丁です。

刃元が厚くなっている構造で重量あるので刃を傷つけずに魚の頭や骨を断つことが出来ます。

また重量があるため、食材に圧がかかることで操作性が安定しているのも特徴です。

魚の鰭や骨などを気にせずに三枚おろしや頭部の切断が行えるほか、肉や冷凍品などの硬い食材を切る際にも使われます。

 

②刺身包丁

刺身包丁は生の魚などを刺身用に薄く切るのに用いられる和包丁で、いろいろな種類があります。

その中でも特に一般的なのは「柳刃包丁」です。柳の葉のように細長い形状をしていることからこの名称がついています。

刃渡りが長いので魚の繊維を傷付けずに、きれいに引き切ることができ、美しい断面を出すことだ出来ます。また刃が薄く、鋭いため精密な作業で切ることが出来るのも特徴です。

関東方面では、「蛸引き包丁」という刃先が四角い形状の刺身包丁もよく使用されます。名前に「蛸」と入っていますが、蛸用の包丁というわけではありません。「柳刃包丁」に比べ刃の厚みが薄く先端が細いので、蛸などの弾力の強い身質や、柔らかい身質の魚を薄く切ることに適しています。そのため刺身を引き切ることに関しては、柳刃包丁よりも優れていると言えます。

また、蛸引き包丁の中でも切っ先が円弧状になってるものを「先丸蛸引き包丁」と言います。

 

③薄刃包丁

和包丁の中でも、野菜用に特化した包丁で、名前の通り薄い刃で刃線が直線に近く、峰から刃までの幅が広いのが特徴です。

刃が薄く、片刃構造のため切れ味が非常によく、無駄な力を加えずに食材を切ることができ、形を崩さずにきれいな切り口で切ることが可能です。

大根の桂剥きや野菜の薄切りなどの繊細な作業に向いており、美しい見た目を重視する懐石料理や京料理などで使われる場面が多いです。

薄刃包丁は関西と関東で形状が異なります。関東型は切っ先が平らなのに対し、関西型は鎌のように刃先が湾曲しているのが特徴で「鎌型薄刃包丁」とも呼ばれています。「鎌型薄刃包丁」は切っ先が湾曲しているため、関東型に比べて、切っ先を使用した細かい作業ができるのに対し、関東型は切り心地や切り口が正確で安定しているのが特徴です。

 

④菜切包丁

日本で伝統的に用いられていた家庭用の包丁です。

和包丁でありますが、両刃構造をしており、刃線が直線状であり、まな板に対して水平になっています。

また形状的には刃の高さが広く、刃先が四角い形状をしているのが特徴です。

両刃構造のため圧力が均一に加わるため、野菜を切ることに特化しています。

形状的には関東型の薄刃包丁に似ていますが、片刃構造の薄刃包丁は野菜の繊細な切り方(飾り切り、桂剥き)に適しているのに対し、菜切包丁は野菜の均等なスライスに適しています。

 

 


まとめ

「和包丁」と呼ばれる包丁の中にも、様々な種類があり、それぞれ野菜や魚などの食材や、料理の種類に応じて使い分けがされていました。

盛り付けや飾り付けなど見た目や彩を重視する和食において、美しく食材が切れるように用途に合わせて様々な包丁が出来たのではないかと感じさせられました。

みなさんも様々な種類の和包丁を手に取って、和食に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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