鰹節の製造工場を見学できる工場が、鰹節の産地を中心に何件かあります。見学ばかりではなく、鰹節の製造体験もできる工場もあります。鰹節は馴染み深い食品ですが、製造工程はあまり知られていません。子供だけではなく、大人も十分に楽しめる工場見学になります。
鰹が鰹節になるまでに約1か月間かかります。長い物で半年以上かかって製品になります。こだわりの製法を間近で見る良い機会です。
このサイトでは、工場見学が出来る会社の紹介と実際に子供たちと工場見学に行った紹介をしていきます。
1鰹節の工場見学が出来る会社
下記が鰹節の工場見学が出来る会社になります。工場見学によっては、生の鰹を切るところから、燻製の方法まで詳しく見学することが出来ます。
どの工場見学も事前に予約が必要になります。見学だけではなく、体験が出来るところもあります。以下では鰹節製造の工場見学を積極的に行っている会社を紹介していきます。
1-1東海地区
①かつおぶしの山十(やまじゅう)(静岡県焼津市)
- かつおぶしのやまじゅう https://www.yama10.jp/kengaku/
- 住所:静岡県焼津市小川新町5丁目4番9号
- TEL : 054-628-3677
- 休日:土日祝日
- 予約:必須 平日、9時~15時の間で受付。
- 料金:無料
- 特徴:鰹節製造量3位の静岡県焼津市にある鰹節工場になります。団体でも個人でも申し込みが出来ます。鰹の生切りから燻製まで一貫した製造工程を見ることが出来ます。
②カネサ鰹節商店(静岡県賀茂郡西伊豆町)
- カネサ鰹節商店 http://www.katsubushi.com/catalog03.htm
- 住所:静岡県賀茂郡西伊豆町田子600-1
- TEL:0558-53-0016
- 予約:必須 (土、日曜・祭日は、作業休みのためご説明のみ) 8時~15時
- 料金:無料
- 特徴:伊豆では少なくなった鰹節会社です。伝統的な鰹節を製造しています。鰹節の他に塩鰹も製造しています。
③かつおの天ぱく(三重県志摩市)
- かつおの天ぱく http://www.katuobushi.com/koya.html
- 住所:三重県志摩市大王町波切393
- TEL:0599-72-4633
- 予約:必須
- 料金:大人1,000円 小学生500円
- 休日:毎週水曜日、日曜日
8月12日~8月16日(お盆期間中加工場休業のため)
12月1日~1月10日(年末繁忙期、年末年始休業のため)
- 見学時間
10月~5月 AM11:00~12:00 PM3:00~4:00
6月・9月 AM10:00~11:00 PM4:00~5:00
7月・8月 AM10:00~11:00(1回のみ)
- 注意点
作業の合間を見学会の時間として対応させて頂いています。そのため予約が大変こみあって おります。誠に恐縮ですが…ご予約をお受け出来ない場合がございます。予めご了承願います。
- 特徴
1.鰹節( 燻し加工…古式手火山式 )の体感!
2.一番出汁の試飲!土鍋の炊きたてでおかかご飯の試食!
3.本枯れ節になるまでの説明!
4.御食つ国 鰹節について!
5.絵描きの町について!
6.商品のお買い物♪
1-2九州
①山川水産加工業協同組合(鹿児島県指宿市)
- 山川水産加工業協同組合 https://iko-yo.net/facilities/29155
- 住所:鹿児島県指宿市山川新栄町9
- TEL: 0993-34-0155
- 予約:必須 年齢制限:なし 特典:試食
- 所要時間:2時間
- 料金:無料
- 特徴:工場見学というよりは体験が出来ます。ホームページより【全国2位のかつお節生産量を誇る山川で、鰹節の製造過程を学び、作業の体験ができます。工場見学や、冷凍庫の見学もあります。最後には自分たちで削ったかつお節で「茶節」を作っておいしく試食できます。工程の時間は約120分です。汚れてもよい服装(ジャージなど)で、持ち物は雨具(雨天時のみ)、タオル、飲み物です。雨でも実行いたしますが、一応問い合わせを。5~20名の申し込みとなります。】
1-3四国
①城西館 鰹本節工場見学 (高知県土佐市)
- 城西館 https://tosakoi.jp/tour/U06/
- お問合せ住所:高知県高知市上町2丁目5−34
- お問合せTEL:088-875-0111
- 集合場所:竹内商店
- 集合場所住所: 高知県土佐市宇佐町宇佐2824-3
- 集合場所TEL: 088-856-0129
- 予約:必須 営業時間<予約窓口の営業日・時間>基本毎日 09:00~18:00
- 予約締切:前日17時
- 休日:不定休
- 実施期間:通年(定休日:土・日、年末年始休み・不定休で水曜日が休みの場合があります) ※12月 はお休み
- 体験プログラム名:U-06 かつお本節工場見学
- 料金:1,620円(一人当たり/税込)
【定員】2名~40名(団体は2班に分かれての案内)
- 所要時間:約40分 要問い合わせ
- 開始時間:10時30分~
- 対象年齢:小学生以上
- 催行人員:2名〜40名(それ以上は問合せ)
※1月〜3月はウルメ作業を行いますので、ウルメの天日干し作業の見学になる場合があります。
- その他: お土産付(削った本節100㌘)・大型バス駐車場有
- 特徴:カツオの町、土佐市宇佐町。昔ながらの伝統製法で鰹節を製造している竹内商店の鰹節工場見竹内商店は平成24年全国鰹節類品評会で農林水産大臣賞を受賞。昔ながらに製造する本鰹節は鰹の生切りから、煮沸、焙乾し学です。カビ付と天日乾燥を4回繰り返し約6ケ月かけて仕上げる鰹節の中でも最高級品です。
②たけまさ商店(高知県土佐市) 宗田鰹節
- たけまさ商店http://www.shimizu-kankou.com/activity/food/%E5%A4%A7%E6%AD%A3%E5%85%83%E5%B9%B4%E5%89%B5%E6%A5%AD%E3%80%80%E4%BC%9D%E7%B5%B1%E3%81%AE%E5%AE%97%E7%94%B0%E7%AF%80%E7%B4%8D%E5%B1%8B%E4%BD%93%E9%A8%93/
- 住所:高知県土佐清水市中浜236
- TEL:0880-82-3155 FAX:0880-82-3156
- 予約:必須 (前日の15時まで)※15名以上の団体様は、1週間前までにお申込ください
- 料金:おとな ¥2,000(中学生以上) 宗田だし醤油ボトルのお土産付き
こども ¥1,500(小学生) 宗田だし醤油ボトルのお土産付き
幼児 ¥ 0(小学生未満) 見学のみ
- キャンセル料:当日のキャンセル又は無連絡の場合は、体験料100%の取消料をいただきます
- 実施日:通年 ※不定休
- 受入不可日:(4月13,14,20,24日/5月3~6,12,13,16,24,25,29日/6月3,19,20,21日/8月23日)
- 開始時間:9:00/10:00/11:00/13:00/14:00/15:00
- 集合時間:開始時間の5分前まで
- 所要時間:約60分
- 対象年齢:小学生以上(小学生未満は見学のみ)
- 最少催行人数:大人2名以上
- 定員:50名
- 特徴:
大正元年創業以来、土佐沖の宗田鰹にこだわり、伝統の製法を守り続けて、最高級の「宗田節」を作るたけまさ商店の節納屋を見学し、宗田節削りを体験します。
※漁や天候の関係で、当日見学する作業内容が変ります。
※自分で出汁醤油ボトルを作ります。お土産でお持ち帰り頂けます。
※宗田節削り器を使って、手で実際に宗田節を削ります。
※自分の削った宗田節の出汁をその場で試飲できます。
●注意事項:なるべく動きやすい靴や服装でご参加ください。
2鰹節工場見学に行ってみた
静岡県焼津市の株式会社ヤマ十増田商店様の工場見学に行ってきました。

料金は無料です。電話で予約をしてから日時を決めます。鰹が無い時がありますので、事前確認は必須になります。
今回は、夏休みの自由研究として鰹節の製造を勉強しに来た小学生3名と工場見学をしてきました。鰹節工場見学は楽しいばかりでなく、日本古来の伝統を学ぶ良い機会になります。特に鰹を豪快にさばいていく様は、滅多に見られない貴重な体験になります。
2-1工場見学の注意点
①持ち物・服装
生の魚を切るところから見学する場合は、近くで見ると魚の血が飛んでくる場合がありますので、エプロンを付けたり、汚れていい服装を着ていきます。
また、床には水が流れていますので長靴を持参すると気にせず見学をすることが出来ます。燻製工程では、燻製の香りが衣服に付きますので、気にされる方は着替えを持っていきましょう。
製造工程をメモ出来るようにバインダーに紙を挟んで持っていくと良いです。
②安全に見学する
刃物や機械が沢山ありますので、説明する人の指示に従い、むやみに道具を触ったり、機械の近くに寄らないようにしましょう。
③見学時のマナー
工場見学といっても、工場で作業している人たちは仕事中ですので、作業の邪魔になる行動はやめましょう。
食品を製造していますので、衛生面に配慮した行動が必要になります。むやみに製品に手を触れないようにしましょう。
2-2工場見学
ヤマ十様は静岡県の焼津市街地にある伝統的な鰹節工場です。昔ながらの製法で、丁寧に鰹節を製造する焼津を代表する鰹節工場です。
平成28年度に、四年に一度開かれる全国鰹節類品評会で、荒本節が最高賞の農林水産大臣賞を受賞しています。
鰹節の製造工程を簡単にいうと、①鰹の生切り → ②煮熟(しゃじく)ボイル工程 → ③骨抜き → ④焙乾(ばいかん)・燻製工程になります。
工程が沢山ありますので、鰹の生切りは、朝早い時間から行います。この日は、朝8:30までに鰹を切り終わるという事で8:00から工場見学を始めさせていただきました。
朝早く行けない方も、工程は見られませんが設備や製造工程の流れを教えていただくことが出来ます。
①生切り
冷凍された鰹を解凍した後、頭を切って、3枚に卸していきます。作業するところを間近で見ることが出来ます。鰹が綺麗に卸されていくのは、迫力があります。
②煮熟(しゃじく)・ボイル工程

3枚に卸された鰹をセイロに乗せ、95℃以上の熱湯でボイルします。
③骨抜き
ボイルされた鰹を骨抜きします。この日は、時間が合わなく骨抜きの実際の作業は見られませんでしたが、作業方法を教えてくれました。

④焙乾(ばいかん)・燻製工程

焙乾工程は、4週間程度かかります。実際に薪を燃やして燻製している様子を近くで見ることが出来ました。
⑤最後に
子供たちは、バインダーに挟んだ紙に一生懸命説明された内容を書いていました。とても楽しかったらしく、「来年も来たい」と言っていました。
ヤマ十様では、自社で作った鰹節を自社で削って販売しています。見学した工場の鰹節を食べてみると美味しさが違います。

3まとめ
鰹節の工場見学は、大人も子供も楽しめる工場見学になります。生の鰹から鰹節になっていく工程は、迫力があり、手間暇がかかっていることに驚かされます。
最近では削ってある鰹節しか見る機会が無くって来ましたが、鰹節の製造工程を見学することで、鰹節に親近感が沸いてきます。
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