厚削り節で出汁をとっているときに、
白っぽいものが浮いてくる、、
灰汁っぽいけど取っても大丈夫なの?
栄養があるから取らない方がいいの?
そんな疑問を抱くことがありませんか?
この記事では、出汁を取る際に出てくる灰汁について説明していきます。
目次
1.出汁をとっていると灰汁が出ます
鰹の厚削りで出汁を取っているときに、白い泡が出てきます。
結果から言うと、それは「灰汁」です!
それでは、鰹の厚削り以外で出汁を取った場合はどうなのでしょうか。
そもそも、灰汁とは何なのでしょうか。
以下で、写真を見せながらご紹介します。
1-1 出汁と灰汁の境界線
これは、鰹の厚削りで出汁を取っている時に撮った写真です。
赤丸の中に、白っぽい泡のようなものが見えますよね。
これが「灰汁」です!
1-2 鰹出汁以外での灰汁
灰汁は、鰹節以外でだしを取る時にも出てきます。
例えば、昆布、
しいたけで出汁を取る時にも出ます。
また、ほうれん草、ゼンマイ、ジャガイモのような植物、肉や魚からも出てきます。
以下で灰汁についてより詳しく説明していきます。
1-3 灰汁とは
そもそも、灰汁とは何でしょうか。
灰汁とは食品に含まれる「にが味」「えぐ味」「しぶ味」などの総称です。
灰汁は大きく植物性、動物性の2種類に分けられます。
① 植物性の灰汁
野菜などの植物から出るものです。
植物性の灰汁からは「えぐ味」が出てきます。
えぐ味は、食べたときに舌に残ってしまい、味を落としてしまう原因になります。
② 動物性の灰汁
肉や魚などから出るものです。
写真のように、乳白色や茶色の泡となり煮汁を濁らせます。
また、灰汁のクセのある味や臭いがそのまま料理に残ってしまうことがあります。
2.出汁の灰汁を取り除いた方が良い3つの理由
出汁を取る時に出てきた灰汁は取り除くべきなのか、迷う方もいるかと思います。
答えは、「取り除いた方が良い」です!
その理由を以下で説明していきます。
2-1 見映えを良くするため
出汁を取る時に灰汁を取らないで混ぜてしまうと、白っぽく濁ってしまいますよね。
写真を見比べてもらうと分かりますが、透明な出汁の方が、見た目も良く美味しそうに見えます。
料理の見映えを良くするためにも、灰汁は取り除いた方が良いです。
(↑灰汁を取り除いた綺麗な出汁)
(↑灰汁を取り除いていない出汁)
2-2 香りを損なわないようにするため
料理から良い香りがすると、よりおいしそうに感じますよね。
実は、灰汁は香りが逃げて行ってしまっているサインにもなります。
というのも、灰汁は火が強すぎて旨味が出てしまっているときに出てきます。
灰汁が出てきたら少し火を弱めてみるといいかもしれません。
2-3 旨味を残すため
灰汁は、料理の味に雑味をもたらします。
肉や魚場合は臭み、
野菜の場合は渋みやえぐみが出てくるものもあります。
また、舌触りも悪くなってしまいます。
鰹出汁は料理を作るときの基本の味になるので、取り除いた方が良いです。
このように、灰汁は料理の味に悪影響を及ぼします。
鰹出汁を取る際には灰汁は取り除くようにしましょう。
3.上手な出汁の取り方
鰹節には『薄削り』『厚削り』の2種類があります。
ここでは、厚削りを使った出汁の取り方を紹介していきます。
3-1 出汁の取り方
鰹の厚削りを鍋にかけしばらくすると、灰汁が出てきます。
灰汁が出てきたら、写真のようにすくい出します。
お玉や、網目になっているかす揚げを使うと取りやすいです。
しかし、極端な灰汁取りはかえって栄養を損なう可能性があるので
全て取らなくても大丈夫です。
十分煮だしたら火を止め、5分から10分待ちます。
火を止めたら灰汁は出てこなくなります。
3-2 灰汁が出にくい方法
出汁の取り方について説明しましたが、
そもそも、灰汁が出なければ作業も簡単になります。
灰汁が出にくい出汁の取り方を2つ紹介します。
① 薄削りを使ってみる
薄削りとは、たこ焼きや焼きそばにかかっている削り節です。
薄削りで出汁を取った方が厚削りを使うよりも灰汁が出にくいので、
作業を簡単にしたい人は薄削りを使ってみるといいかもしれません。
また、厚削りではより旨味が強い出汁がとれ、
薄削りでは香りが強く上品な味わいの出汁が取れるので、
料理や用途によってもどちらを使うか選んでみてもいいですね。
② だしパックを使ってみる
だしパックは、灰汁が出ず作業が簡単になることに加え、
プロの味を自宅で簡単に再現することが出来ます。
スーパーでもたくさん並んでいるので、使ってみてもいいかもしれません。
4.まとめ
鰹出汁を取る際には灰汁が出ること、
灰汁は料理の味に悪影響を及ぼすこと、
灰汁の出にくい鰹出汁の取り方など、
鰹出汁を取る際の灰汁の扱い方について説明しました。
この記事を参考にして、
灰汁を上手に取り除いたり、
灰汁が出ない方法を試してみたりしながら、
鰹出汁を使った料理を楽しんでみてください。
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