「和食を作るためには調味料は何を用意すればいいんだろう?」
初めての一人暮らし、あるいは初めてパートナーに作ってあげるという方はそんな疑問を持つ方も多いのでないでしょうか。
和食でおさえておきたい基本的な調味料は、さしすせそ(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)ともう一つ、みりんを加えた6種類です。
この記事ではこの6種類の調味料の使い方を中心にお伝えしていきます。
ぜひ最後までお読みください。
目次
1. 和食の基本的な調味料はさしすせそ(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)+みりん
和食の基本的な調味料はさ(砂糖)、し(塩)、す(酢)、せ(醤油)、そ(味噌)+みりんです。
この6種類の調味料をそろえれば、色々な和食に対応できます。
料理の「さしすせそ」は聞いたことがある方も多いと思います。
醤油が「せ」なのは昔「せいゆ」と書いたからです。味噌が「そ」なのは、頭文字でなく、みその語尾のその字を取っているからですね。
少しこじつけ気味のところもありますが、こうやって覚えると必要な調味料が覚えやすいですね。
それともうひとつは、みりんです。さしすせその語呂合わせに入らなかっただけで、みりんは和食に必要な調味料から外せません。
まずはさしすせそ+みりんについて、料理に加える順番とその理由(その調味料の特徴や働きなど)についてお伝えします。
1-1 料理を美味しくするための調味料の入れる順番
調味料 | 順番 | 理由 |
みりん | ① | みりんは食材の臭みを取り、味を染み込みやすくします。またアルコールをとばす必要がある(このときに食材の臭みも取れる)ため、みりんは最初に入れるのが効果的です。 |
砂糖 | ② | 砂糖は食材を甘くするほか、食材を柔らかくし、砂糖の後に投入される調味料を染み込みやすくします。そして塩よりも分子が大きいため、塩よりも食材に浸透しにくいのです。よって、塩よりも早く、砂糖は2番目に入れます。 |
塩 | ③ | 塩は食材の水分を外に出し、食材を引き締めます。塩の方が砂糖より分子の大きさが小さいため、砂糖よりも食材に浸透しやすいです。よって、塩は砂糖よりも後に入れます。ただ、最後に入れると表面上しょっぱくなるだけなので、3番目に入れます。 |
酢 | ④ | 酢は食材の臭みを取り、柔らかくします。料理に酸味を与えたいのであまり最初の方に入れて酸味が飛ばないようにします。ただし酸味を飛ばすことにより、味がまろやかになるので、風味を飛ばしたくない醤油や味噌よりは先に入れます。よって酢は4番目に入れます。 |
醤油 | ⑤ | 醤油は作る料理によっては、最後の味付けになります。醤油は熱を加えると風味が弱くなってしまいます。よって醤油は最後の方、5番目に入れます。 |
味噌 | ⑥ | 醤油と同様、熱を加えると風味が飛んで、焦げやすくなります。また、前に入れた塩の量などを考慮して使用料を調節します。よって、味噌は最後6番目に入れます。 |
みりんを最初に入れた後は、「さしすせそ」の順番そのままです。これなら覚えやすいですね。
コラム*みりんの代わりに、「みりん風調味料」を使うときの入れる順番は、最後の方になります。理由は、みりん風調味料はアルコール度数がほぼ0に近く、食材の臭みを取る効果はなく、食材に照りを出すために使うからです。
次にほとんどの和食に合う万能調味料の簡単な作り方をお伝えしていきます。
1-2 ほとんどの和食に合う万能調味料の簡単な作り方
1-1では、調味料の基本的な使う順番を紹介しました。
1-2では、調味料を加える順番などにこだわらず、もう少し簡単な方法を紹介していきます。
まず「かえし」を作って、出汁との比率を変えることで、様々な和食に合う万能調味料を作ります。
かえしとは、醤油、みりん、砂糖を混ぜてつくる調味料です。
3つの調味料の比率は基本的には以下の通りです。
醤油:みりん:砂糖=5:1:1
この比率を基に、もう少し甘くしたいなら砂糖を多めに、もう少し甘くてまろやかにしたいならみりんを多めに、と個人の好みで変えていきます。この比率を変えることでかえし自体の味が変わります。
一方濃さを変えるのはかえしと出汁の比率です。
以下の表をご覧ください。
用途 | かえし:出汁 | ひと工夫 |
すき焼きの割り下 | 1:1 | 好みで日本酒を加える |
焼き鳥、うなぎのたれ | 1:1 | かえし自体を甘め(みりんの比率を高め)にする |
めんつゆ(冷) | 1:3 | そばつゆはうどんのめんつゆより甘めにする |
かつ丼のつゆ | 1:3 | かえし自体を甘めにする |
焼うどん | 1:6 | 胡椒を少々加える |
めんつゆ(温) | 1:8 | めんつゆ(冷)と同じ |
上記の表はほんの一例です。このやり方はたくさんのことを覚えなくても、ほとんどの和食に合う調味料が簡単に作れる便利なやり方です。
2. 和食でその他に用意しておきたい調味料
1章では和食の基本的な調味料を紹介しました。
その他にあると食卓が華やかになる調味料は以下の通りです。
わさび
生姜
胡椒
にんにく
マヨネーズ
ケチャップ
料理酒
以上のものを用意しておけば、まず味付けに困ることはないでしょう。
3. まとめ
いかがでしたか。和食でおさえておきたい主な調味料は、まず1章で紹介しました砂糖、塩、酢、醤油、味噌、みりんの6種類です。それに加えて、2章で紹介した調味料まで用意しておけば、どんな和食でもおいしく作ることができます。ぜひ、和食づくりにチャレンジしていただくと嬉しいです。
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