鰹節は英語で何というの?鰹節に関連する英語表現を網羅的にまとめました

「鰹節は英語で何て表現するの?」

和食を支える鰹節ですが、他の国にはない物ってなかなか英単語として出てこないですよね。何か特別な言い回しがあるのかな…と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、実は簡単に英語で表現できるんです。

今回は鰹節を英語で何て表現するのか?

知人のネイティブの英会話講師の方にインタビューしながら得た情報と鰹節の関連英語表現についてご紹介します。この記事を読んでぜひ世界に日本の伝統食材である鰹節を説明出来る様になって下さい。


1.「鰹節」は英語で何というのか?

 

鰹節は英語で「dried bonito」と言います。

直訳すると「乾燥させた鰹」です。
鰹節は以下の工程を経て鰹節になります。

  •  水揚げ … 港に鰹が水揚げされる。
  •  解凍 … 凍結された状態から解凍する。
  •  生切り(なまぎり) … 頭とハラモを切り落とし内臓を取る。
  •  煮熟(しゃじゅく) … 鰹を煮る。
  •  骨抜(ほねぬき) … 鰹の骨を取る。
  •  焙乾(ばいかん) … 薪を燃やし、熱と煙で乾燥させる。

この中で特に⑥の焙乾を行うことで鰹節特有の燻製の香りや乾燥による硬さが特徴づけられます。

そのため、焙乾=乾燥=driedが鰹という意味である「bonito」に冠され、鰹節は英語で「dried bonito」と言います。また、鰹節には本枯節(ほんかれぶし)という上記の鰹節(荒節-あらぶしと呼ばれます。)に食用のカビ付け加工をし、鰹の水分を吸い上げてより旨味と栄養を凝縮させた高級なものもあります。

そちらは食用のカビ付け加工を発酵の意味である「fermented」を使って表現し、英語では「fermented dried bonito」と言います。直訳すると「発酵した鰹節」です。

食用カビ付け加工は「カビに覆われた」状態なので「mold-coating」という表現も見られますが、こちらは間違いです。カビ=moldは英語圏の方には「毒性のカビ」に見られるため、適切な表現ではありません。その為、「発酵」の意味である「fermented」を使います。

しかし、本枯節は独特な日本語なので、「HONKAREBUSHI」や「KAREBUSHI」とそのまま日本語で表現されることもあります。


2.「鰹を削った物」は英語で何というのか?


鰹節を削った物は「shavings」を使います。

また、鰹節を削った物をさらに細かくした物(破砕品-はさいひん)は「flakes」、粉にした物(粉砕品-ふんさいひん)は「powder」を使います。

2-1.薄削り

鰹節を薄く削った物は「鰹薄削り-かつおうすけずり」と呼ばれます。

こちらは英語で「thin shavings of dried bonito」と言います。「thin」が「薄い」という意味なので、直訳すると「鰹節の薄く削った物」です。

鰹薄削り「thin shavings of dried bonito」

2-2.厚削り

鰹節を厚く削った物は「鰹厚削り-かつおあつけずり」と呼ばれます。

こちらは英語で「thick shavings of dried bonito」と言います。「thick」が「厚い」という意味なので、直訳すると「鰹節の厚く削った物」です。


鰹薄削り「thick shavings of dried bonito」

2-3.破砕品

鰹節を削った物をさらに細かくした物は「鰹破砕品-かつおはさいひん」や「鰹砕片-かつおさいへん」と呼ばれます。
こちらは英語で「dried bonito flakes」と言います。

「flakes」が「砕片、薄片」という意味なので、直訳すると「鰹節の砕片」です。

また、破砕品の中でも粉に近いとても細かい物もあります。そちらは英語で「diced dried bonito」と言います。
「diced」が「小さい角切りの」という意味なので、直訳すると「小さい角切りの鰹節」です。


鰹破砕品「dried bonito flakes」

鰹破砕品(特に細かい物)「diced dried bonito」

2-4.粉砕品

鰹節を粉にした物は「鰹粉砕品-かつおふんさいひん」と呼ばれます。

こちらは英語で「dried bonito powder」と言います。「powder」が「粉」という意味なので、直訳すると「鰹節の粉」です。

鰹粉砕品「dried bonito powder」


3.「だし」は英語で何というのか?

鰹節でとっただしは「鰹出汁-かつおだし」と呼ばれます。こちらは英語で「dried bonito broth」と言います。

「broth」が「肉・魚・野菜などから煮出したスープ」という意味なので、直訳すると「鰹節で煮出したスープ」です。また、近年では日本の技術や文化、習慣が海外にも広がり、日本語表現がローマ字表記でそのまま海外でも通じる場合もあります。「侍-Samurai」や「忍者-Ninja」などが代表的ですね。

「だし- Dashi」もその仲間に入りつつあるそうです。「Dashi」と言えば「和食のだし」と意味が通じる場面も多くなってきました。

しかし、「鰹出汁」を「dried bonito Dashi」とは言いません。「Dashi」は「和食に用いられるスープ(煮出し汁)」という認識なので原材料まで特定した○○だし、○○の煮出し汁という意味では使えません。

例えば調理の過程で「鍋に出汁(和食に用いられるスープ)を入れて下さい。」と伝える時のような場合に「Please put Dashi in the pot.」と使われます。

あくまで「Dashi」は「和食に用いられるスープ(煮出し汁)」という広い意味で使われます。

鰹出汁「dried bonito broth」


4.鰹節に関わる英語

この章では鰹節の説明や鰹節に関わる表現、関連食材などをご紹介していきます。

4-1.例文紹介

鰹節を紹介する英語例文をいくつかご紹介します。

① 「鰹節はカツオを原料とする日本の伝統的な保存食です。」
KATSUOBUSHI is a Japanese traditional preserved food made from the bonito.

②「これは雄節(おぶし)と言われるカツオの背中の身を鰹節にした食品です。」
This food is called OBUSHI which is a back of the bonito.

② これは雌節(めぶし)と言われるカツオのお腹の身を鰹節にした食品です。」
This food is called MEBUSHI which is a belly of the bonito.

④「鰹だしを取るには削った鰹節をお湯に入れてすぐにコンロの火をとめ、数分待ちます。そして鰹節が沈んだらだしを濾して取ります。」
To cook the dried bonito broth, put shavings of dried bonito in the boiled water and then turn off the stove immediately and wait a few minutes. When shavings sink, strain the broth.

⑤「この料理はだしが効いています。」
This dish is cooked in a good broth.

⑥「これは二番だしと呼ばれるだしです。」
This is a broth called second broth.

⑦「これは鰹節やコンブを煮出しただしです。」
This is a broth made from dried bonito and kelp.

⑧「昔はどの家庭にも【鰹節削り器】がありました、そして鰹節は使う直前に削っていました。」
In the old days in Japan, each Japanese household used to have the DRIED BONITO SLICER called KATSUOBUSHI-KEZURIKI, and dried bonito was shaved at just before cooking it.

⑨「鰹節を削ったものは料理の香り付けやだしと呼ばれる日本の煮出し汁の基本に使われます。
Shavings of dried bonito are used to give flavor to foods and as a base of Japanese broth called DASHI.

⑩ことわざ「猫に鰹節」
It’s like trusting the wolf to watch over the sheep.
※「猫に鰹節」とは、猫の近くに好物の鰹節を置くとすぐに食べられてしまうことから「油断できない状況を招くこと」また「危険な状況にあること」の例えです。「猫に鰹節」をそのままに英語にすると「It’s like giving a dried bonito to the cat.」ですが、英語では「羊の番をするオオカミを信じる様なものだ」という意味である「It’s like trusting the wolf to watch over the sheep.」と表現します。表現は違いますが「好物を近くに置くと危ない」という所は共通しています。国によって色々な視点があっておもしろいですね。

4-2.関連英単語

上記の英語は鰹節に関連して使われる言葉です。日本ではカツオだけでなく、サバ、イワシ、マグロ、トビウオ(アゴ)などが節(ふし)に加工され削られたり、粉末加工されたりして使われています。また、しいたけやコンブもだしの話になれば必ず出てくる言葉です。

鰹節と一緒にぜひ覚えて下さい。


まとめ

鰹節(荒節)は「dried bonito」
鰹節(本枯節)は「fermented dried bonito」
鰹薄削りは「thin shavings of dried bonito」
鰹厚削りは「thick shavings of dried bonito」
鰹破砕品は「dried bonito flakes」、特に細かい物は「diced dried bonito」
鰹粉砕品は「dried bonito powder」
鰹出汁は「dried bonito broth」
と英語で表現されることがお分かり頂けたと思います。

また、例文や関連用語も取り上げましたので、ぜひ日本の伝統食材である鰹節を世界に紹介してみて下さい。
あなたが紹介することで相手の海外の方もきっと喜ばれると思いますよ!

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