「スーパーに行ったら、鰹節血合い抜きという商品があったけど血合いって何?」
スーパーの削り節コーナーに足を運ぶと、たくさん削り節がありますね。
魚の種類、産地、花の形状など、様々な違いがあります。
その中でも、ほかの商品と比べるとちょっと高価な「血合い抜き」と書かれた商品を見たことはありませんか。
なんとなく、値段も高いし上質な鰹節だろうとは感じますが、普通の鰹節とは何が違うのか、そもそも「血合い」とは何なのか、様々な疑問を持つことがあると思います。
そこで、今回は鰹節の「血合い」について取り上げます。
ぜひ、今回の記事を読んで、鰹節と鰹節血合い抜きの違い、鰹節を料理に使っていくにあたって、どのように使い分けていけばいいのかを理解し、日々の料理に少しでも活かしてくれればと思います。
目次
1.「鰹節」と「鰹節血合い抜き」とは
鰹節には、赤身の部分と血管の多く通った「血合い」部分があります。そして、その鰹節から血合を抜いたものが「鰹節血合い抜き」になり、抜いていないものが従来の「鰹節」と呼ばれます。
1-1 鰹節の血合いとは
鰹の切り身などを見ると、赤黒い色をした部分があります。そこが、鰹の「血合い」または「血合肉」と言われる部分です。一方、身の大部分を占める筋肉は「赤身」や「普通肉」などと呼ばれます。
「血合い」には血管が多く通っており、時間が経つにつれて色が濃くなっていきます。血管が多いため、血生臭く感じられることがあります。つまり、血合い抜きは臭くないです。
1-2 上品な味わいにする!血合いを抜く理由
鰹節から血合いを抜くのは、鰹節を使った料理をさらに上品な味わいにするのが理由です。
普通の鰹節には、血合いが残っており、花かつおとして削ると、薄いピンク色の花に茶色い部分が一部残ります。しかし、血合いを取り除くことによって、きれいなピンク色だけの花になり、見た目もきれいに出来上がります。
また、「鰹節血合い抜き」を出汁取りとして利用すると、鰹の生臭みが抑えられ上品な味わいと風味を出すことができます。
以上のことから、料亭などでは使う場面が多く、料理の色彩や鰹の上品な風味を主張することが出来るため、重宝されています。
2.血合いありと抜きの違い
鰹節の血合いありと抜きの違いは旨味と風味、又、見た目の美しさです。栄養分としての違いはありませんが、旨味や風味などの面で違いがあります。しかし、鰹節の血合があることの良さ、血合を抜くことの良さがどちらにもあります。
2-1 栄養分と旨味成分
鰹節と鰹節血合い抜きの主要栄養素の比較は下記のとおりです。
このように、鰹節と鰹節血合抜きの主要栄養素を比較すると、栄養分はそれほど変わりません。
しかし、味わいとしては違いがあります。普通の鰹節で出汁を取ると鰹出汁としての主張を強く出すことが出来ます。一方、鰹節血合い抜きで出汁を取ると、鰹の雑味や臭みが抑えられ、上品な色合い、さっぱりとした味わいのある出汁を取ることが出来ます。
つまり、栄養分の違いという部分で鰹節か鰹節血合い抜きを選ぶのではなく、味わいや風味といった料理にどのような変化を与えるかという部分を、購入する決め手にすることが大切だと言えます。
2-2 血合抜きの価格は少し高い
鰹の赤身部分の20%程度が血合いになります。その為、実際の商品になる鰹節血合い抜きの方が価格が25%程割高になります。
スーパーなどの削り節コーナーを見ると、ほとんどの商品が血合いありの鰹節からできており、血合い抜きの製品は一カ所に数種類置かれるほどです。また、金額を高価に見せないように、商品の容量も他と比べると少なめになっていることもあります。
2-3 料理の使い分け
普通の鰹節は家庭料理の多くにおすすめです。みそ汁や麺つゆ、煮物やおひたし、お好み焼きやサラダなど。栄養価も高く、鰹節らしい味わいや香りが強調されるので様々な用途で使えます。
鰹節血合い抜きは、お正月など、本格的に和食を作ろうと思ったときにおすすめです。例えば、お吸い物など上品でさっぱりとした味わいのある出汁を取りたいときに効果的です。
3.まとめ
このように、鰹節と鰹節血合い抜きには、それぞれに良さがあります。鰹節血合い抜きは高価でキレイな花をしているからといって、鰹節より全てが上質になるわけではありません。料理や使用用途に応じて、使い分けていくことが大切です。
今後、鰹節を選ぶ際には、普段の家庭料理では、普通の鰹節。お正月や祝い事など特別な日には、色鮮やかで上品な味わいや風味を引き立たす、鰹節血合い抜きを利用するといったイメージをもって選んで頂ければ大丈夫です。
是非、日々の料理の中で、ちょっとしたこだわりとして、今回の知識を活かしてみてください。
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