いくら削っても粉が出ちゃうなー・・・なんて困ったことはありませんか?
鰹節をきれいに削れないのはカンナ刃の調整や下準備が上手に出来ていないのが原因として考えられます。実はこのカンナ刃の調整というのは非常に難しく、実際にやってはみたものの思うように削る事が出来ないのです。
そこで今回は鰹節を自分で上手に削れる様になる為の方法を自ら徹底的に調べて実践してみました。すると意外にも削って出た粉は使い勝手がとても良いという事がわかりました。
これから紹介することをぜひ試してみて下さい。
目次
1.鰹節を削って粉になってしまう場合の対処法
よく見かけるこちらの削り器で鰹節を自分で削るのはなかなか難しいものです。
何故なら上手に削るためにはカンナ刃の調整の技術を要します。大工さんがやるのと同じぐらいの制度が必要です。削り器と鰹節を用意したからと言って一筋縄ではいきません。
「上手に削る方法」などを参考に試行錯誤をして「カンナの調整」「鰹節の下準備」をした結果がこれでした。率直に感じたのは、練習や経験が必要なのかなと思いました。
最終的に結論として辿り着いたのが削り器を変えるという選択です。
鰹節を自ら削る人達の悩みに「粉しか削れない」「思うように削る事が出来ない」なんて事があります。
上の写真のように「粉がでる」「刃の隙間に削りが挟まり上手に削れない」これが実際の状況だと思います。
1-1.削り器選び
誰でも安心して簡単きれいに削れる為の方法を紹介します。
まず削り器を選定しましょう。家庭用の削り器は大きく分けて2種類あります。
おすすめは削り器「おかか」です。
なぜ「おかか」を推奨するかというと。簡単、早い、きれいに削れるからです。
鰹節をセットして抑えながらかき氷を削るようなイメージでオレンジ色のハンドルを回して削ります。これといった技術も必要なく均等の厚みで削れてくれるので男性、女性問わず誰でも安心して簡単、早い、きれいに削る事ができます。
こちらのタイプの削り器は刃もむき出しになっていない為安全性にも優れています。
昔ながらのカンナ刃式削り器で鰹節を削るには削るための力加減や刃の調整など技術が必要でとても難しいので誰でも上手に削れるとは限りません。どうしても粉っぽくなってしまい思うようにきれいに削る事が出来ない。なんて悩みがよくあります。
しかしこちらの削り器は初心者でも間違いなくきれいに削る事が出来るので自分できれいに鰹節を削るならこちらを選びましょう。値段の相場はおおよそ4000~6000円くらいになります。
削り方は以下の通りです。
①濡れた布巾を固く絞り鰹節についたカビをふき取る
②鰹節を広い面を下にセットする
③あとは押さえて
④回すだけで粉も少ない削りの出来上がり。
ほんとこれだけなので簡単、早く、きれいです。(削り始めは表皮の部分なので若干粉になります)
1-2.鰹節の下準備
上手に削る為には削りたい部分だけを温める事が大切です。蒸らした布巾で削る所を人肌くらいに温めて下さい。
この時削るところのみを温めておくということです。
鰹節が冷えて堅い状態の物や表面を初めて削る時は粉になります。
冷蔵庫から出した物をすぐ削るとこのような状態の削りが出てきます。
温めるとこんな感じです。
同じ鰹節、同じ刃で削っても下準備の有り無しではこれだけの影響が出ます。
下準備としては使用前に鰹節を常温にしておき削る面を温めて下さい。温めが足りない場合は濡れ布巾で鰹節を包み、1分30秒程度温めると鰹節が蒸れ、芯に向かって熱が通ります。
しかし全体を布巾で湿らせてしまうと鰹節はもともと乾燥品ですので水分を含む事により鰹節の風味や保存状態を少なからず悪くしてしまいます。
下準備は削る上でとても大切なので必ず行うようにしましょう。
1-3.保存について
削った後の鰹節については水気を取り、袋(又はサランラップ)に包み冷蔵庫で保存しましょう。
そのまま常温に保管をするのは好ましくありません。保管場所が高温多湿になっているとそこに鰹節を好む虫が湧きます。虫だけではなく水分も残っている場合は菌の発生もあり得るので要注意です。
ですから鰹節の保存は必ず冷蔵庫で袋に包み保存ください。
1-4.鰹節を選ぶポイント
きれいに削る為の鰹節を選ぶなら背中側の節を使うのがおすすめです。背中側の節は脂肪分が少ないからです。
脂肪の多い鰹節は「ボソボソ」とした削りになり粉になってしまいます。
これを踏まえた上で鰹節の説明を簡単にします。
店頭で売られている原料は基本的に「本枯れ節」という鰹節が売られています。
本枯れ節とはカビつけの効果により脂肪分が分解し,香味,色沢の他に保存性も向上する為極上の鰹節とも言えます。しかしこの本枯れ節は枯れが進むことでより乾燥し固くなるので削るのも難しくなるのもまた事実です。
この「鰹節」の中にも2種類あってそれぞれ違った特徴があるのでこれを説明します。
「男節」鰹の背中側を処理して加工したもの脂肪分が少なくすっきりとした味わいになっています。
「女節」鰹の腹側を処理して加工したもの 男節に比べ脂肪があり、濃厚な味わいになります。
2.鰹節の粉に含まれている旨味
ご家庭で鰹節を削られる方たちの悩みで粉ばかり削れてしまうなんて事があります。
白米にこの粉をふりかけて醤油をたらして食べる事を鰹節職人は好みます。悩んだときは粉かけ醤油ご飯を試してみて下さい。
かけた瞬間に湯気と一緒に立ち上る鰹節の香りと特有の味わいが食欲をかきたてます。
2-1.何故粉がおいしいのか
鰹節を削った時に出る粉って実はものすごく旨味があるんです。
粉が出てしまう理由のひとつに「脂肪分があると粉になりやすい」というものがありますが、実はこの脂肪がおいしさの秘密なのです。
脂肪があるから粉になる、でもそれがおいしい!ということですね。
2-2.粉の上手な使用法
鰹節を削った時に出る粉はとても使い勝手が良いのです。
ですが酸化をして時間がたってしまうほど風味は落ちてしまい、味も変化するので削ったらすぐにご使用頂く事をおすすめします。
2-2-1かけて良し
どんな料理にもかける事で鰹節の風味が広がりだしのうま味もあがります。
おにぎりの具として混ぜ込む、おでんの上にふりかけたりなんてのもいいですね。
少量ふりかけるだけでも魚介の風味が料理のおいしさを引き立ててくれます。
2-2-2とって良し
削った時の粉には比較的多く脂肪が含まれますのでみそ汁などの味の濃いものに使用するのはかなり良いです。
ですがお吸い物などのあっさりとしただしに使うと脂肪でだしが濁ってしまい良くないです。
だし取りに使うのはみそ汁が最適です。
3.鰹節粉の紹介
鰹節には削ったものだけでは無く初めから粉を作る目的としたものも製造していて需要もあります。鰹節粉には「微粉砕」「荒粉」の2種類がありそれぞれの特徴や適した使用法があります。
3-1.微粉砕
形状が非常に細かくなっています。主に香りづけでお浸しやみそ汁の風味づけに役立ちます。
3-2.荒粉
形状が微粉砕に比べ荒くなっています。主に鰹のだしぱっくなどに用いられ煮だし用に用いられます。
まとめ
以上が粉になってしまう場合の対処法でした。
もし削っても削っても粉になってしまう、、、と悩まれているようでしたら本記事を参考にしてみてください。
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